みやびです。喫煙者がタバコを辞めたいと思っていても辞められない理由として、ニコチンによる身体的依存と、タバコが必要だと錯覚する脳の心理的依存について言及してきました。今日は特に厄介な心理的依存についてもう少し考えてみます。
喫煙者の多くが禁煙できない最大の理由は、ニコチン依存ではなく、脳の錯覚によるものです。
習慣的に喫煙している人は、なぜタバコを吸う理由として以下のようなことを挙げています。
では、彼らがタバコを吸い始める前は、ストレスやイライラが軽減されず、集中力が途切れ、どんよりした毎日を送っていたのでしょうか?
そんなはずがありませんよね。これが脳の錯覚の一端であり、喫煙に対する認知の歪みです。
私も喫煙者だったころ、何か嫌なことがあったりストレスが溜まったりしたときに、タバコを吸って気分を落ち着かせていました。
タバコを吸うと気分がすっきりしましたし、自分の中で上手く気持ちの切り替えができていた気がします。
では実際にタバコを辞めた今、気持ちの切り替えができなくなったのかというと、そんなことはありません。「タバコを吸うと気持ちの切り替えができる」というのはあくまでも思い込みです。
しかし喫煙者にとっては、タバコがないと切り替えができないとか、自分の精神状態の恒常性を維持するために必須のアイテムだとか、そんなふうに歪んだ認識に陥ってしまいます。
余裕をもって禁煙するために大切なことは、上述した喫煙に対する認知の歪みを取り払うことです。
精神的な落ち込みや不安定さの解消、気分向上のきっかけは、タバコでしか解決できないなんてことはありません。そうでなければ、非喫煙者はみんな廃人と化してしまいます。
逆に言えば、この認知の歪みを是正できれば、喫煙者のタバコに対する心理的依存は非常に軽くなります。
歪みを是正するためには、まずは少しずつ習慣を変えていくことが大切です。
例えば、食事や仕事帰りの一服、本当に必要ですか?ただの習慣であって、別に吸う必要がないというか、食事でストレスが溜まったわけでもあるまいし、その喫煙習慣自体に何の意味もなくないですか?
最初は仕事でイライラしたり、気分を切り替えたいときは吸ってもいいですが、上記は本当に無駄な時間なので、まずは意味のない喫煙習慣を消しましょう。
意味のない喫煙習慣を消していくと、最後には、煙草を吸わなくてはやってられないシチュエーションだけが残ります。例えば、始業前の切り替えや終業時のご褒美など。
これらを取り払うために、最後の歪んだ認識を変えましょう。始業前のタバコ、本当に必要ですか?気持ちを切り替えるなら、ホットコーヒーを飲んだり、肩を回す運動でも良くないですか?わざわざタバコに拘る理由なんて無いはずです。その習慣、変えちゃいましょう。
一度やってみればわかるはずです。あぁ、別にタバコじゃなくてもよかったんだなって。
これに気づけさえすれば、心理的依存が解れ始めてきている証拠です。もう禁煙なんてほぼ成功したといっても過言ではありません。ほかのシチュエーションについても、別の習慣に置き換えてしまいましょう。
最初の数日は違和感がすごいです。ここで間違ってはいけないのが、これはニコチンのせいではありません。これまでの習慣を変えたことによるものです。部署や仕事内容が変わったとき、引越し後の新しい環境なんかと同じです。
数日も経てば、新しい習慣、つまり、タバコを吸わない(もしくは別のことで代用する)という習慣が根づいてきます。そうすればもう、タバコは必要ありません。というか、そもそも必要なかったのです。
いろいろと書きましたが、要するに、
これで辛くない禁煙が達成できます。簡単ですね。いや本当に簡単です。やったことがないからできない気がするだけです。「やってみたら大したことはなかった。」、そんな経験ありますよね。
「禁煙は辛いもの」という認識自体も脳の錯覚であり、喫煙に対する認知の歪みの1つですね。
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いろんな人の禁煙日記を読み、禁煙開始に向けて準備することが最も近道です。
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