昔買ったデニムジーンズに飽きてきた、古着屋で買った安いデニムに今風のプリントを施したい。そう思ったらぜひ!スプレーやペンキを使ってオリジナルペイントしちゃいましょう。
ここでは、デニムのカスタムに使えるスプレーの種類やペンキの種類を解説すると共に、それぞれの使い方や上手にペイントするポイントなどを合わせてご紹介します。
最近流行りのoff-white風のデザインも簡単にできちゃいますので、是非挑戦してみてください。
用意するものはこんな感じです。
ちなみに、今回紹介する方法は、化学繊維でなければ大体の衣類に使用することができますので、ジーンズパンツやデニムジャケット以外にも、フィールドコートやモッズコート、パーカーやTシャツなど、様々な衣類にペイントが可能です。是非お試しください!
<汚さないグッズ>
<スプレーペイント用の道具>
<ペンキペイント用の道具>
実家だろうと賃貸だろうと、部屋の中でペンキをぶちまけたりスプレーを逆噴射したりすると、母親か大家にブチギレられます。本当はベランダや庭、近所の公園とかでやるのがベストなんですが、それができない人は自分で防御しましょう。
大きめのゴミ袋とガムテープを駆使して、テーブルや床に養生しておく必要があります。今回は僕のミスで、めっちゃ小さいゴミ袋を買ってきてしまって、養生するのが大変でした。必ず大きいものを買うようにしてください。
さて、まずは塗装の王道「スプレー」です。
クリアファイルを切り抜いて型紙を作ってステンシル風に吹いてもいいですし、細めのノズルでグラフィティ風にフリーハンドで塗ってもいい感じになる万能選手。
今回は、デニムジャケットに直接マスキングテープを貼って、その上からスプレーを吹くことでマスキングテープで作った模様を浮き上がらせるという作戦でペイントしてみたいと思います。
スプレーでデニムにペイントする場合は以下の道具が必要です。
特にゴム手袋は必須で、手袋無しでやってしまうと指先が「夢を追って田舎からでてきたフリーのペインター」みたいな、地に足着いてない奴みたいになってしまうので要注意です。
デニムジャケットやTシャツなどの衣類にペイントする際に使えるスプレータイプの塗料(染料)としては大きく分けて以下の3種類が存在します。
ラッカースプレーの場合、洗濯した時の色落ちが激しく、濃い色(暗い色)の生地に淡い色(明るい色)を乗せることができません。最も安いので大量に作る場合は良いのですが、大事なデニムにペイントするときなどは使いません。
染めQなどの染料スプレーの場合、強く発色させるには何層にも塗る必要があり、そうこうしている間に滲んできます。デニムのリペアなどには使えますが、ステンシルやマスキングテープで模様を描くような使い方には向いてませんし、ラッカースプレー同様、濃い色(暗い色)の生地に淡い色(明るい色)は乗りません。
布スプレーは、染めQなどの染料スプレーと比べると洗濯に弱い部分がありますが、色のりもよく滲みも少ないため、ステンシルやマスキングテープなどのラインがクッキリと浮き出ます。また、他のものと比べると濃い色(暗い色)の生地に淡い色(明るい色)が乗りやすいのも魅力です。
なので、今回は布スプレーを使います。
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スプレーを使ったデニムペイントの手順は以下の3工程。
どうです?簡単でしょ?
マスキングテープやステンシルシートを使ったスプレーペイントは非常に簡単です。なぜなら、実際にスプレーを吹く前にマスキングテープの具合で完成図がイメージできるからです。
マスキングテープを貼った感じが気に入らなければ、剥がしてなんども貼り直せば良いのです。今回はストリート感溢れるデザインにするため、あえてマスキングテープの端っこをビリビリっと破いた感じにしてみました。
マスキングテープを縁取るようにスプレーを吹いていきます。スプレーを吹くときは迷ってはいけません!同じ場所に吹き過ぎると染み込みが強く滲んでしまいます。
グラフィティライターになって、警察から追われながら壁に絵を描くような気持ちで、スピーディーに!でも繊細にスプレーを動かしていきましょう。
いい感じにスプレーが吹けたら、一呼吸置いてマスキングテープを剥がします。完全に乾ききるまでマスキングテープを貼って置いても良いのですが、デニム生地はスプレーの塗料を吸ってくれるのに対し、マスキングテープやステンシルに使ったクリアファイルなどはスプレーの塗料を吸い込んでくれません。
傾けたりすると、染料が垂れてそれをデニム生地が吸い取ってしまうので、さっさと剥がしてしまう方が良いと僕は思っています。ご自由にどうぞ!
スプレーを吹くときは、塗装するというよりもデッサンをするようなイメージでスプレーを運ぶといい感じに仕上がります。ペンでゆっくりと線を書いて絵を描くのではなく、絵を描くのが上手い人がよくやる「シャッシャッ」みたいな筆運び、あれを真似しましょう。
それと、スプレーの吹き始めはダマになりやすいので、デニムに直接当てない方が仕上がりが綺麗です。マスキングテープの上からスプレーを吹き始めて、デニム生地の上を通過するような感じでペイントしましょう。
ペンキも塗装のツールとしては一般的、特にデニムとの相性は非常によく、エビスジーンズなどではポケットのカモメマークがペンキで描かれていたりして、デニムとは切っても切れない関係の塗料ですよね。
ペンキはスプレーと比べると、クッキリとしたラインを引くのは苦手ですが、滲みが少ないため文字やイラストを描くには向いているツールです。特にスプレーよりも濃い色(暗い色)の生地に淡い色(明るい色)がハッキリと乗るのも魅力です。
今回は、黒いスプレーでペイントしたデニムジャケットに、白いペンキで文字を書いていきます。
ペンキでデニムにペイントする場合は以下の道具が必要です。
ハケは色々な種類がありますが、別に使いやすそうなのであればどれでも大丈夫です。太さは描きたいものに合わせて選びましょう。
絶対に必要なのは、水を入れておくバケツです。使用するペンキが水性のものなので、バケツに水を入れておかないと、使用したハケを洗ったり、手についたペンキを取ることができません。
デニムジャケットやTシャツなどの衣類にペイントする際に使えるペンキタイプの塗料(染料)としては大きく分けて以下の3種類が存在します。
ぶっちゃけ、この3種類ならどれでも衣類にイラストや文字を描くことができますし、ある程度の洗濯にも耐えられます。が!最もおすすめなのは布用のペンキ(布用の絵の具)です。
タイダイ染めなどをする人には一般的かと思いますが、ダイロンという染料のブランドから、カラーファンという塗料が出てます。他にも東急ハンズなどで「布用の絵の具ってありますか?」と聞けば様々な商品を紹介してもらえると思いますが、とりあえずネットで買うならダイロンのカラーファンを買っておけばOKです。
でも、個人的には水性シリコンアクリル塗料で大丈夫じゃない?って思います。
一応、布用ペンキの方が乾いた際に柔らかさを維持できるため、服などに塗った場合ヒビ割れが少なく洗濯にも耐えられるという事だそうですが、デニムジャケットなどのアウターにペンキを塗って、ラギッドな雰囲気やミリタリーな雰囲気を出したいなら、普通のペンキで大丈夫どころか、そのほうがカッコイイ気がします。十分洗濯にも耐えますし。
ただし、Tシャツなど、肌着に近い着方をする衣類にペンキでペイントするなら、布用のペンキを使った方が着心地が崩れず快適だと思いますので、覚えておくと良いでしょう。
ちなみに油性はやめておこう。薄めるのにラッカーが必要だったりめんどくさいし、塗料が肌質に合わないと荒れたりするしで、イイトコ無し。
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こんなの手順もへったくれもありませんが一応解説しておきましょう。
簡単ですね。
ちなみにですが、水性アクリルペンキでペイントする対象(今回ならデニムジャケット)が、乾いたままペイントすれば文字が掠れたような筆っぽさを演出できますし、ペンキを厚塗りして層のように見せることも可能です。
反対に、生地が濡れている状態でペイントすれば、ペンキの伸びがよく、キャンバスにお絵かきをしているような感じでペイントできます。しかしペンキが滲みやすくグラデーションっぽい色が出てしまうため、クッキリとした発色を求める場合は不向きです。
写真はもう文字を描き始めてしまってますが、ちゃんと文字を描くまえにペンキを混ぜて攪拌してくださいね。大きい缶のペンキを買ってしまったら、混ぜるためのマドラーのようなものが必要ですが、写真のような小型の缶なら筆だけで大丈夫です。
さあ、心の赴くままに筆を運びましょう。
今回はサッカー大好きをアピールするために「OFF SIDE」と書いてます。「俺はルールに縛られない!はみ出して行くぜ!」って感じだと思います。厨二っぽいですね。
ペンキで文字を描くという行為は、文字を使ったデザインや、習字などを普段からやっている人でないと、空間をうまく把握できないため上手にかけない事が多いと思います。
しかし!諦めてはいけません。ついつい、途中で上手く書けない自分に絶望して「あーもういいや、適当にやろう」みたいな気持ちになってしまうかもしれませんが、最後まで諦めなければ、なんとかバランスがとれるようになってきます。
失敗しないためには、最初は細いふでを使って下書きのように文字を配置して、次に太いふでを使って細い線に肉付けしながらバランスを取って行くという方法があります。同様にチャコペンなどを使って下書きしてから、ペンキでペイントするのがおすすめ。
アイデア次第でどうにでもなるので、ぜひ臆す事なくチャレンジしてみてください。
どうですか!?ついに完成です。元のデニムジャケットの面影はありませんね!
ちなみに、塩素系漂白剤を使ったケミカルウォッシュのやり方については別のページで詳しく解説しておりますので、是非そちらも合わせて挑戦してみてくださいね。