手に入れちゃいました「AIR MORE UPTEMPO(エア モア アップテンポ)のNONSTOP AIR “KNICKS”」。このページではスニーカー大好き勇太が、このモデルの概要を説明すると共に、入手時の興奮冷めやまぬエピソードについてご紹介いたします。
1996年に誕生したこのスニーカー。同年アトランタオリンピックのバスケットボール競技にて、「なんだあのバッシュは!?」と世界を賑わし、アメリカのドリームチームにてスコッティ・ピッペンが履いていました。
通称「モアテン」と呼ばれて親しまれるこのスニーカーは、何と言っても大胆なAIRの文字が目立ちます。モアテンをデザインしたのはウィルソン・スミス氏で、ポップアートやグラフィティからインスピレーションを受け、90年代半ばのNIKEを体現するデザインに仕上げています。
特徴的なのは見た目だけでなく、性能面でもソールユニットに前足部と後足部で異なる空気圧のビジブルエアを搭載するなど、スタープレーヤーの足元を支えるに相応しいモデルになっています。
今回手に入れたのは、AIR MORE UPTEMPO NONSTOP AIR、通称「モアテン”KNICKS”」と呼ばれるこのモデル。国内リリース日は2017年9月23日でした。簡単に言ってしまうと、モアテンのニックスカラーっていうだけのモデルなのですが、NBAファンならこのすごさがもう理解できてるはず。
まずは簡単に、スコッティ・ピッペンとパトリック・ユーイングという二人の選手を紹介しておきましょう。
当時マイケル・ジョーダンと共にシカゴブルズの選手として戦っていたピッペン、当時のブルズのライバルといえばニューヨークニックスです。そのニックスのスター選手といえば、何を隠そうユーイングです。
1994年の東カンファレンスセミファイナル第6戦、ブルズvsニックスの試合。ブルズといえばジョーダンという空気の中、敵チームのスター選手であるユーイングを押しのけて頭上からダンクをブチ込んだピッペン。ブルズのスター選手としてジョーダンの影に隠れずプレーで主張するピッペンを象徴するような出来事です。
背番号33同士が激突したこの名場面。それをピッペンのシューズとして代表的なモデルとなったモアテンで讃えようということで誕生したのがこの”モアテンKNICKS”なのです。この名場面はシルエットとなって、このモデルのインソールに描かれています。
欲しかったモアテンの白黒を買い逃して落ち込んでいた2017年7月。まさかのリリース情報が舞い込んできた。2017年の8月1日にatmosがニューヨークニックスカラーのモアテンをリリースするらしい。ニックスカラー、最高じゃないか、絶対に手に入れたい。
それと同時に僕は「よかった、白黒が手に入ってたら、同じスニーカーばかり何足も買うなと嫁に怒られるところだった」と思ったのである。
少しでも手に入れる確率をあげようと、仕事が休みだった嫁を連れて新宿のSports Lab by atmosへ。一桁台の番号を引き、マイサイズが手に入ること確信を得た僕は、ニヤニヤが止まらず気持ち悪い奴になってたと思う。そして、いざ入店。
同時のタイミングでジョーダンブランドのウェアもリリースされていたのだが、そんなものに僕は興味がない。颯爽と定員に声高らかに告げる「モアテンKNICKSの26.5をお願いします!」勝利の瞬間である。
店員「あ、このモデルGS(ガールズサイズオンリー)何ですけど」
僕「え?あ、え?あ、そうなんすか?えっとあ、あ、24.5cmをじゃあ、はいお願いします」
なんて失態。ニックスカラーの登場に浮き足立つあまり、モデル名の後ろに書かれている「(GS)」という文字を完全に見逃していたのだ。そしてとりあえず何も買わずに出るのはダサいと思ったので嫁のサイズを伝える僕。退店。
嫁に、もう並ばなくていいよ、と告げると不思議そうな顔をしていたが、並んでいる周囲の人たちに「ガールズサイズだけだって気がつかなかったバカな奴」と思われるのは嫌なので、とりあえず何も説明せずに近くの喫茶店に避難。
そして棚ぼた的にモアテンKNICKSを手に入れる嫁。後日、晴れた日に僕より早くモアテンKNICKSを堪能している嫁に少しだけ腹がたったのだが、とりあえず我慢したのである。
そこから2ヶ月ほどたった9月23日、遂にナイキからリリース情報が飛び込んできた。今度はメンズサイズだ!でもまあ、前回の並び具合を想像するに、そこまでの加熱っぷりではないから、店舗に並ぶほどではないだろう。そう考えた僕は、ナイキSNKRSのネット販売にかけることにした。
当日朝9:00、パソコンの前に座りリリースと同時に購入。結果は落選!
やばい!と思った僕はすぐに自転車に飛び乗り、嫁のモアテンを手に入れた新宿のSports Lab by atmosへ。1時間前の到着で10人ほどの並びだったので、何とか手に入りそうだとほっと胸をなでおろす。抽選の時間までスマホで、同日リリースだったハイパーアダプトの抽選に参加しようとしたのだが、サイトログインすらさせてもらえない、そんなこんなで時間を潰す。
いざ抽選開始。結局抽選時間になっても30人ほどの並びだったので、もうこれは買えることが約束されたようなものだと確信。そして抽選を担当するお姉さんの悪魔の一言「今回、ハズレも入ってます!」
まじ!?
結局10番目くらいに並んだ僕だが、目の前の3人ほどがハズレくじを引いたみたいで沈んでいった。一人は外国人っぽかったが、何だかかわいそうにも思えたものである。僕はというとドキドキしながらも2番を引き当てた。マイサイズ確実という優越感、これだから並びはやめられない。
もちろんマイサイズのモアテンを手に入れ、寝不足の目を擦りながら家に帰り、嫁にひとしきり自慢しながら、手に入れたばかりのモアテンKNICKSを抱きしめつつベッドに潜り込んだのである。