先日、夢の国こと東京ディズニーリゾートのディズニーシーに行く機会がございまして、嫁と楽しくディズニーシーで遊んでいたのですが「ミラコスタって部屋空いてたりするのかな」なんて一言でスケジュールは急展開。
年中予約がいっぱいのミラコスタですから、そんな急にいっても部屋が空いてるなんて事はないだろうと思い「空いてたら泊まっていくか!」という大見得を切ったのが運の尽き。
なんと1部屋だけ空いており、宿泊する事になりました。東京に住んでるんだから黙って家に帰ればいいのに、と思いながら宿泊したわけですが、正直驚きました。
これがディズニーの提案するホテルなのでしょうか!?正直言って、こんな場所をホテルなんていうのは間違っていると言わざる得ません。ホテルというのは、本来どうあるべきものなのか、叩かれるのを覚悟でディズニー好きな皆様に今一度問いかけたいと思います。
本当は、言いたい事は10個で収まりきりません。しかし、長々と文句を言ってもオヤジ臭いと思われるのは癪に障りますから、10個に厳選して伝えたいと思います。
もし、ディズニーリゾートのキャストや、ミラコスタの従業員がこの記事にたどり着いたのだとしたら、是非ともじっくり読んで僕みたいに感じる客がいる事を覚えておいてください。
ディズニーシーに到着して2時間程度遊んだあと、急に泊まる事になったミラコスタですが、チェックインを済ませたあとに園内に戻ってみると、あまりにも見える景色が違う事に驚きました。
正直、横断歩道は手を上げて渡らないし、自転車に乗るときもヘルメットなんてつけないくらい、僕はアナーキーな生き方をしている人間です。ディズニーランドごときの魔法の力に染められるほど脳味噌お花畑な人種ではないのです。
ところがどうでしょう、ミラコスタの宿泊が決まった瞬間、エレクトリックレールウェイとすれ違えば手を振り、タワーオブテラーの噴水の水を浴びて写真を撮り、あまつさえS.S.コロンビア号のデッキまで上がってしまいました。
せっかくのタワーオブテラーだって恐怖心を感じません。だって落ちる瞬間に見えるのは、今日僕が泊まるミラコスタなのですから。
正直、ミラコスタでなければここまでの悪影響はなかったはずです。もちろんミラコスタに泊まった事で金銭感覚も狂い、大量のお土産を買ってしまった事はいうまでもありません。
本来であれば、チェックインの段階で「ミラコスタに宿泊すると強い魔法にあてられる可能性がある」という同意書を用意するべきではないでしょうか?
ミラコスタ最大の特徴といえば、ディズニーシーからシームレスにホテルの内部に入れる事。いうならば有料のアトラクションのような存在です。
正直って、ディズニーシーの園内にホテルを併設するとかどうかしています。パチンコ屋の内部に消費者金融を設置するようなものではないでしょうか?
まず、こんな事をしたら泥酔してしまいます。
ディズニーシーはお酒が楽しめる事は皆さんご存知の通りですが、丸一日ディズニーシーを歩き回れば3万歩近く歩く事になり、その後ホテルにたどり着く事を考えたら飲み過ぎるわけにはいかない、そんな意識が抑止力になっているのに、ミラコスタとかいうホテルは園内に併設なんです。
ま、酔っ払ったらホテルでのんびり過ごせばいいか。なんて、こんな怠惰な状態で良いのでしょうか?日本人というのはもっと勤勉で自分を律する力が強かったはずです。ミラコスタは、このようなダメ人間を量産している諸悪の根源なのです。
東京ディズニーリゾートといえばカップルの聖地といっても過言ではない場所です。男女が恋に落ちれば、真っ先に行きたくなるのがTDL、とりわけお酒の飲める年齢ならディズニーシーでしょう。
ところがどうでしょう、ミラコスタに泊まる事を彼女に伝えた瞬間、カップルなら誰もが経験する醍醐味「ディズニーでの喧嘩」が経験できなくなってしまうのです。
なぜ喧嘩がなくなってしまうのかはわかりません。僕が疲れた態度をあからさまにとっても「ミラコスタで休憩する?」と即座に返してきますし、アトラクションの待ち時間が長いと文句をいってもイライラした様子を微塵も見せません。
あの、ディズニーにまできて喧嘩かよ!という不毛な喧嘩こそディズニーリゾートの醍醐味なのに、この醍醐味を奪ったミラコスタを僕は一生許しません。
これはディズニーシーで遊び終えてホテルに戻ってからの話です。時系列がゴチャゴチャですいませんが、文句のある順に話していますのでご了承ください。
皆さんに聞きたいのですが、ホテルの醍醐味ってなんですか?やっぱり男性ならペイチャンネルの視聴ではないでしょうか?
一人でペイチャンネルを見ながら至福のひと時を過ごすもよし、彼女とペイチャンネルを見ながら甘いひと時を過ごすもよし。
ところがミラコスタにはそれがありません。
それどころか、ディズニーチャンネルがあるせいで、ついつい見てしまうのです。遊び疲れているのについついザ・ペンギンズを見てしまいますし、朝も早くからおさるのジョージを見るために起きてしまうのです。
ビジネスホテルならこうはなりません。夜はビール片手にペイチャンネルを楽しむ、そうして明日の活力を養うのではないでしょうか?
ホテル泊といえば気になるのがお風呂ですよね。ここについても僕はミラコスタに対して文句があります。
ビジネスホテルといえば、思いのほか勢いのないシャワーでしょう。ホテルについている勢いのないシャワーを使うことでエコロジカルな精神を養うことは、飽食の時代においてとても大切なことではないでしょうか?
ところがミラコスタの水圧は、自宅のシャワーよりもハイパワーであり、もっと言えばシャワー・ストレート・ミストと切り替えることすら可能な贅沢品です。
もちろん、お風呂場もあまりに広すぎて、体を洗っていて肘で壁ドンしてしまうなんていう醍醐味は味わえません。
やはり、ホテルというのは弱い水圧、安定感のない湯温、窮屈な浴室、こう言った劣悪な環境に身を置くことで、強い精神力を鍛える場なのですから、ビジネスホテルに軍配があがると言わざるをえません。
急遽ホテルに泊まることを決めた我々にとって、アメニティーのないホテルは言語同断です。なにせ持っているものは財布とタバコとスマホくらいですから。
この辺りは、ここまで散々な結果のミラコスタも好印象。
急に宿泊が決まった我々としても十分なラインナップでした。
しかし、歯ブラシを実際に使用してみて驚いたのですが、今までイメージしていた「ホテルらしい歯ブラシ」とは全く別物だったのです。
ホテルの歯ブラシといえば「あまりにも脆弱な歯ブラシ」だと思います。あの様な折れるか折れないかの瀬戸際で使う歯ブラシだからこそ、普段の歯磨きにいかに力を入れすぎていたのかに気づかせてくれるのです。
しかし、あまりにガッシリとした作り。そして可愛らしいディズニーキャラクターのパッケージ。さらに言えば、クローゼットの中にペーパーバッグまで用意されているのです。
そうなると、持ち帰らないわけには行きませんよね。せっかく最小限の荷物で来たのに、帰る時には荷物が増えてしまうのです。
僕は正直、今までの人生を謙虚に生きてきたつもりです。他人よりも優れた能力を持っていても決して奢らず。仕事で良い結果を出した時も過剰にアピールすることなく過ごしてきました。
しかし、一度ツイッターを開いて「ミラコスタ」と検索してみてください。ディズニーランドに行く予定すらない人間が「ミラコスタ泊まりたい!」とか呟いているわけですよ。
まるで、リッツカールトン、帝国ホテル、インターコンチネンタル、世界の名だたる高級ホテルに泊まったかの様な扱いを受けるのです。
そんなことされたら、ミラコスタの2階に売っているミラコスタ限定のクッキーをお土産に買って帰るしかないではありませんか。またこのお土産が会社では高評価で、社長も美味しい美味しいって食べてくれました。
本当はディズニーの定番であるクランチを買おうと思ったのに。もうガッカリです。
ミラコスタにチェックインした時に話を戻しますが、やはりチェックインというのは、ロボットの如く冷徹なホテルマンが、スピーディーかつ無愛想に仕事をしてくれるのが理想的ですよね。
ところが、ミラコスタはどうでしょう。非常に丁寧な言葉遣いと、ずっとロビーで受付をしていたくなる様な空気作り、チェックインなんてぱっぱと済ませてしまいたいのにそうはさせてくれません。
ホテルマンたちの制服の袖に描かれたミラコスタのロゴマークや、ディズニーを連想させる小物の数々、もうロビーに泊まってもいいんじゃないかな?なんて思わせてくる飽きさせない工夫が盛りだくさん!
もちろん部屋への案内も、ビジネスホテルであれば一人自由気ままに歩いていくところを、スタッフが先導して案内してくれます。「この窓からは何時からのパレードがみやすいんですよ」なんて。
正直完璧すぎです。ここまでされたらもう他のホテルに泊まれなくなってしまうじゃないですか。
ホテルというのは現代の迷宮です、一人で部屋まで行こうとして、あまりに似ている景色の連続に迷う。これこそがホテルの醍醐味であり、人間の成長を促す要因なのではないでしょうか?
これはミラコスタ宿泊後に感じたことですが、こんなホテルに泊まってしまったが故に、もうミラコスタに泊まらないディズニーリゾートとかどうでもよくなってしまいます。
正直、僕の嫁はディズニーリゾートが大好きです。今は1デーパスポートが7400円ですから、お土産代と食事代を合わせた3万円程度自由に使えるお金があればすぐにディズニーランドに行けました。
しかしミラコスタに泊まってしまったが最後、7万円ほど用意しなければディズニーランドに行けなくなってしまったのです。
そうです、たった一泊で洗脳されてしまうのです。もうミラコスタなしのディズニーに行けない…そんな人生想像してみてください?果たして生きている価値なんてあるのでしょうか?
ミラコスタに泊まるべきではない理由9個目で、ミラコスタに泊まるという行為は、ディズニーリゾートを出た後も生活を蝕むというのはよくわかっていただけたと思います。
ホテルといえば「カードキー」ですが、流石は魔法の国、こんなところまで魔法をかけてやがりましたよ。
この魔法は非常に強靭です。まず、先ほども申し上げましたがミラコスタは宿泊者に「優越感」という魔法を発動させます。そこに「自分の名前の入ったディズニーキャラのカードキー」を場に伏せてターンエンドするのです。
するとどうでしょう。もちろん写真を撮ってSNSにアップしますよね?その後はどうですか?財布やパスケースに入れちゃうんじゃないですか?僕ももちろん入れてしまいましたよ。
ただでさえ、ツタヤとかゲオとかのカード、免許証、保険証とパンパン担ってるのに、この後使えもしないミラコスタのカードキーを、後生大事に持ち続ける羽目になるのです。
普通のビジネスホテルであればこんなことはありません。
せっかく、人気すぎて泊まれないミラコスタに泊まれたんだから、その素晴らしさをブログに書こうと思ったのに正直ガッカリしています。泊まっている段階から文句を書いてやろうと思ったくらいです。
ここまで読んでくれた皆さんならもうお判りでしょうが、ビジネスホテルこそが至高であるということです。ここまでミラコスタがひどいとは思いませんでした。
今後は、ビジネスホテルとミラコスタがどのように違い、ミラコスタは今度どうなってくのが良いことなのかを検証するために、頻繁にミラコスタに宿泊して検証を重ねたいと思っております。
正直あの時にかけられた魔法のせいで症状が悪化し、会社のボーナスが出たらスイートに泊まってやろうかと思っているくらいです。
これを読んでミラコスタの怖さを知ったら、もうミラコスタには泊まらないようにしてください。まったく、なにが「人気すぎて泊まれないホテル」ですか。これでちょっとは宿泊者が減るでしょう。