先日、150kmの道のりを歩いて旅して来ました。
楽しい旅になると思ったのですが、ルート変更を余儀なくされて予定してた宿泊施設に辿り着けなかったり、アキレス腱が炎症を起こして先に進めなくなったり、台風が来てしまって2日間足止めを食らったり、気が付いたら半分以上を野宿で過ごす辛い旅になりました。
そんな日の野宿の夜はもう、雨の音と、車のエンジン音と、足の痛みで、憂鬱というか泣きそうなくらい不安で「もう・・・ギブアップしたい・・・」って何度思ったことか。
偶然タクシーが目の前に止まったら乗ってたと思います。
さて、そんな不安に押しつぶされそうな辛い夜を、どうやって乗り越えたか?というと、事前に録音しておいた「深夜ラジオ」達に助けられたのです。
あんなに辛い夜なのに、深夜ラジオのトークを聞くと、おもわず笑っちゃうんです。すごいですね、深夜ラジオの力って!もう「あれ?これ俺まさか死ぬのかな?」っていう状態まで追い詰められてるのに、トークの面白さに夢中になって現実逃避できちゃうんですから。
そんな、追い詰められた野宿の最中に聞いて現実逃避ができたラジオを厳選して紹介しますので、辛い現実から逃避したい!って人は、試しに聞いて見てくださいね!
今年からスタートしたばかりのラジオなので、正直録音のストックはほとんどなく、旅が始まって2日目くらいにはもう全て聴き終えてしまっていました。
が!全部神回って言えるくらい面白いです。
ただ、トークの組み立てや構成力というのは、他のラジオの芸人さんと比べてしまうと、やや荒削りっていうか、荒削りすぎてまだ素材のまま!って感じなのですが・・・。
それが面白い。
いわゆる「業界人」が触れられない角度の、聞いていてヒヤヒヤするような題材に切り掛かってみたり、みんなが思ってるけど口に出せない人物をバッサリ一刀両断してみたりと、まさに敵を作りまくってくスタイルが最高に面白いのです。
もちろん、HIPHOPグループですから、音楽のテーマの内容も多め。
しかし、音楽のテーマでトークする場合も、大半はDJ松永さんが自分の高すぎる天才的なDJスキルを自慢したり、HIPHOP界の重鎮たちを小いじりしたりと、危険度高めの内容が中心です。
ベンチの上で寝袋にくるまって、このラジオを聴きながらクスクス笑ってました。きっと通りがかった人は怖かったと思います。ごめんなさい。
でも、このラジオまじで面白いから、聞いてみて!
アキレス腱が炎症を起こして身動きが取れなくなり、それに加えて台風が関東に接近。雨を凌ぐには橋の下しかない!ってことで野宿しながら不安な夜を過ごしました。
そうなると、雨の音、増水の危険性、橋の上を通る車の音、とにかく全てが不安であり、なかなか眠りにつくことは出来ない!って思いますよね?
でも、寝れたんです。
そう、ハライチのターンを聴きながら、なんども笑って元気になって、目を閉じながら聞いていたのでいつの間にかウトウト・・・。もちろんこれは、面白くなくてウトウトしたわけじゃないですよ?
ハライチのターンの良さは、何と言っても「二人の仲が良さそうな優しいテーマの面白いトーク」が多いということです。
深夜ラジオって、多くの場合は地上波ではギリギリな感じの際どい下ネタだったり、業界の裏話的なハラハラする攻めたトークが見所だったりするわけですけど、ハライチのターンはそういう感じがあまり無いんです。
逆に、割とやさぐれた感じの岩井の鋭い着眼点で語られるトークや、澤部の家族をテーマにした面白話などが中心であり、野宿中なのに声出して笑っちゃうくらい、なんだか心が落ち着くんですよね。
眠れない夜は、ハライチのターンを聞こう!
旅の最中、なんども「もうダメだ!」って場面がありました。
野宿していた場所が雨漏りしたり、台風に襲われたり、足が痛みで全く動かなくて明日目が覚めても一歩も進めないかもしれない!なんて事もありました。
野宿できる場所にたどり着いても、その不安に押しつぶされそうで、食事も喉を通らないというか・・・一人ぼっちで座ってると泣きそうになるくらい不安だったんです。
そんな時に聞いていたのが「伊集院光 深夜の馬鹿力」でした。
旅の最中に僕が抱えたあらゆるタイプの不安も、このラジオを一本聴き終える頃にはどこ吹く風。ま、明日目が覚めたら、なんか変わってるかもしれないし、あんまり深く悩まなくていいや!って気持ちになるんです。
流石は深夜ラジオ会の重鎮。
知識の豊富さと、まるで落語のようなトークの組み立て、毒全開の内容なのに、特定の誰かを傷つけるわけではなく、小学生が話す下ネタの内容をキレッキレの芸人さんが味付けして話すような、そんな気楽な感じが心を癒してくれました。
伊集院光は、僕達みたいなスクールカースト最下層のカリスマです。
現行のラジオで最も好きなラジオはオードリーのオールナイトニッポンです。
旅初日の道の駅で暴走族に絡まれそうになって不安な夜を過ごした野宿。2日目の公園で雨に怯えて寝た野宿。3日目に雨の中をひたすら歩いて見つけた屋根のある場所で、凍えるように眠った野宿。
7日目に台風を回避するため逃げ込んだ橋の下でアキレス腱の痛みに耐えて眠った野宿。8日目に足が痛くて動けず台風がすぎるまで橋の下で過ごし続けた1日。
野宿の旅に、オードリーのオールナイトニッポンを聞いては、春日の変態っぷりと若林の天才っぷりに心を癒されておりました。
特にクレイジーなゲスト(中川パラダイスとか、クリーピーナッツとか)が来る回は秀逸であり、天才若林が突っ込みきれてないトークを聞くと、笑いを堪えることはできません。
次の旅にも、オードリーのオールナイトニッポンは持っていくだろうな!
もうこれは、僕の中で完全に神格化してしまっているという点もあるし、「ああ、昔は良かった」っていう半ばおっさん化現象なのかもしれないが、今一度聞き直して見てもやっぱり面白い。まさに「最も面白かった深夜ラジオ」であると言えます。
本人達曰く「クソぶっかけ番組」という名の通り、とても地上波では耐えられない下ネタとゲスな話から、ラジオネームを剥奪して見たり、ライトリスナーは完全に置いてけぼりなヘビートークなど、まさに「破天荒」なラジオでした。
そのフリートークの長さたるや半端なく、テレビでしか「くりぃむしちゅー」を見たことがない人は、もはや「くりぃむしちゅー」の30%程度の面白さしか知らないと言っても過言ではありません。
とりあえず、神回を教えますので、聞いてみてください。
このラジオを思い出したかのように、僕は橋の下で台風が過ぎるのを一日中寝袋の中で座って待った日に聞いていたわけですが、一切の不安を感じることなく何も変化しない12時間を過ごしきることができました。
是非、「なかなか時間が過ぎない辛い一日」を乗り越えたい人は、聞いてみてくださいね。