最近また流行り始めているケミカルウォッシュのジーンズパンツやデニムジャケット。お店で買うと三万円くらいするデザインも、自分でやってしまえば凄く安くできますよね!
今回は、ユニクロで買った3900円のデニムジャケットを使って、セレクトショップで三万円くらいするケミカルウォッシュのデニムジャケット風にオリジナルでカスタムしていきたいと思います。使用する材料も、一般的なご家庭にあるものばかり!とっても簡単ですので、履き古したジーンズパンツやデニムジャケットを使ってやってみましょう!
方法の前に簡単な紹介。基本的にジーンズパンツやデニムジャケットなどの衣類は、繊維に色を染み込ませています。それを、脱色力の強い液体で脱色すれば、上の写真のような感じに色が落ちます。
ジーンズを薬品で色落ちさせることを総じてケミカルウォッシュと呼ぶのですが、一般的には脱色して「派手にカスタム」することを指すことが多いようです。
さて、今回は、インディゴブルーでノンウォッシュ風に仕上げられている、がっつりデニムカラーなユニクロのデニムジャケットを、身近にある道具を使用して、サイケデリックな雰囲気のド派手ケミカルウォッシュにカスタムしていきたいと思います。
用意する材料や注意点などもご紹介します。一応「まぜるな危険」系の道具も使いますので、誤った使い方で怪我等しないようにしっかり読んで行ってください。
また、ケミカルウォッシュ用の道具を使うわけではなく、本来の使い方ではない方法で使ってケミカルウォッシュするため、なんかあっても責任は取りませんので自己責任でお願いしますね。
用意する道具は以下の通り
ほとんどの道具は100円ショップなどで手に入りますね。
コットン生地(綿)で作られているデニム生地は脱色できますが、ポリウレタンなどは脱色できません。まあポリウレタン100%なんて服は雨具かよ!って感じなので、脱色することはないと思いますが・・・。
たとえば、今回使用するデニムジャケットの場合、紺色の部分がコットン生地(綿生地)です。しかし、ステッチの茶色い部分はポリウレタンです。つまり、全面を脱色しても、この茶色の部分の色は抜けないってことですね。
細かい部分までコダワルのであれば、ステッチの色はちゃんと選びたいところです。
液体タイプの漂白剤には、塩素系漂白剤(アルカリ性)と酸素系漂白剤(弱酸性)のものが存在します。ま、簡単に言ってしまうと、酸素系だと弱すぎてぼんやり色が柔らかくなる程度なので、サイケデリックにケミカルウォッシュしたいなら塩素系を選びましょうね!って事です。
ちなみに、ケミカルウォッシュでは塩素系の漂白剤を、使用上の注意を無視して原液のまま薄めず使用します。ってことはデニム生地を猛烈に痛めつけます。大事なデニムを扱うなら、デニム用の漂白剤の方が良いかもしれません。
現在の価格はコチラ |
ケミカルウォッシュジーンズを作るときに注意すべき点はただ1つ。原液の塩素系漂白剤の取り扱いです。例えば、直接皮膚につけば火傷のようになったり、指紋がなくなったりするくらい強力ですし、目に入れば失明待ったなしです。
また、デニム繊維に付着している染料と反応して、あんまり体に良くない気体が発生します。目とかシミる感じだし。一応マスクして作業しますけど、それだけじゃ絶対に防げません。換気扇を回したり、扇風機で空気を流したり、窓を開けたり、持ち家ならベランダや庭でやった方がおすすめです。
とにかく、あんまり体に良くない物質を使って作業するので、注意してケミカルウォッシュジーンズを作りましょうね。
さて、ケミカルウォッシュしていきましょう。手順としてはこんな感じです。
という感じ。
でも今回は「いい感じの模様」を出したりするために、ちょっとしたコツを紹介していきます。手順を1つ1つ見ていきましょう。コレ通りにやれば、初めての人でもいい感じのケミカルウォッシュが出来ると思います。
今回用意したのは、リジッド感漂うユニクロのデニムジャケット(3900円)。結構形はいいんですよコレ。この値段でいい感じのケミカルウォッシュデニムジャケットが作れるってのは、本当に良い時代になりましたね!
とりあえず、ポケットや袖もとのボタンを外しておきましょう。この隙間にブリーチ剤が入らないと変なムラができてしまいます。
ブリーチ剤を容器のままぶちまけても良いのですが、細い線を描きたかったり、出る量をコントロールしたい場合は、上の写真のようなケチャップボトル(ディスペンサー)に入れて使うのがおすすめです。
スプレーの空容器に入れれば、ぼんやりとしたニュアンスも出せますし、噴出口を緩めることで超細い線を作ることもできます。この辺は100円ショップなどで物色しながら、ここからブリーチ剤を吹き出したら面白そうだ!と妄想を膨らませてみるのがおすすめです。
撮影しやすいのでキッチンのシンクでやっていますが、お風呂場などでやるのも広くて作業しやすいです。ただし、換気扇はしっかりと回しましょう!
今回は、まだら模様なケミカルウォッシュデニムジャケットを作りたいので、乾燥したデニムジャケットにそのままブリーチ剤を振りかけるように散布していきます。
細かい線を描きたいという人は、一度デニムを洗濯機で洗って繊維を柔らかくしてから行うのもおすすめです。ぼんやりとしたニュアンスを出したい場合は、デニムが濡れている状態でブリーチ剤をかけるのも滲みが出やすくおすすめです。
塩素系のブリーチ剤なら30秒くらいでコレくらい色が抜けます。あとはコレを納得するまで繰り返すだけ、ブリーチ剤をかけて、揉み込んだり、叩いたりして、待つ。またブリーチ剤をかけて・・・・・。
作業工程を何回かに分けて時間差で作業すると、真っ白に抜ける部分と、水色っぽく抜ける部分とでグラデーションが出来るため、なんとなく奥行き感のある仕上がりになります。
はい!揉んでいきますよー!
この辺は大きめに!とか、襟元もしっかり!とか、ポケットには斜めの線が欲しい!とか、色々なことを考えながらブリーチ剤を染み込ませて脱色していきましょう。
とりあえず、納得出来るところまで仕上がりました。
いい感じに脱色できたからといって、いきなり洗濯機に入れるのはダメ!まずは、水を張ったバケツか、お風呂場ならあらかじめ浴槽などに水を張っておいて、その中でザブザブと一気にブリーチ剤を洗い流します。
なぜ、先にこのようなことをやるのかというと、デニムジャケットやジーンズパンツがブリーチ剤を大量に吸い込んだ状態で洗濯機に入れて、30分近くも回してしまうと、デニム全体がぼんやりと脱色されてしまって、目指す色にならないからです。だから、あらかじめここでブリーチ剤をある程度吐き出させておくのです。
黄色い汁が出てきました。インディゴ染料を脱色するとこんな色になるんです。
ちなみに、デニムを真っ白に脱色したい場合は、この黄色の液体に要注意です。真っ白になったデニムがこの黄色い汁を吸ってしまって、うっすら黄ばんだような色になってしまうからです。どうしても真っ白にしたい場合は、なんども繰り返し脱色を行う必要があります。
ブリーチ剤をある程度洗い流したら、自宅の洗濯機に入れて回していきましょう。ブリーチ剤を洗い流すことが目的なので、洗剤などは入れなくても良いです。
すすぎの回数と、脱水の回数を多めに設定しで洗濯機をスタートさせて行きましょう!
洗濯機が仕事を終了したら乾かしておしまいです。浴室乾燥を使って一気に乾かしました。
裏面はこんな感じです。
ケミカルウォッシュしたあとは、デニム生地がゴワゴワになりますし、ブリーチ剤のニオイが強烈に残ります。このあと、柔軟剤を使って何度か洗えばニオイは消えますし、着込んでいくと生地も柔らかくなっていきます。
自分でカスタムした服って愛着わきますよね!この後さらにペンキやスプレーを使ってデニムジャケットをカスタムしていきたいと思いますので、そちらも気になる方は合わせてご覧ください。
ジェル状の漂白剤を使って文字を書き脱色する方法はこちらでご紹介しています。