みなさん旅行は好きですか?
旅行に行く時は大きな荷物を何個か持って行く人もいますよね。
そのようなまとまった荷物のことを”baggage“(バゲッジ)と言います。あ、あと”luggage“(ラゲッジ)とも言います。
この2つの単語は同じ「荷物」という意味なのですが、アメリカ英語かイギリス英語かという違いがあります。
という事で“baggage”と”luggage”の違いについて書いていくと同時に2つの単語の使い方についても触れていきます。
海外に旅行に行く時は大きなキャリーケースを預けますよね。
現地に着いたら荷物受取所で自分のキャリーケースを受け取るわけですが、荷物受取所のことを英語で”baggage claim“(バゲッジクレィム)と言います。
そこで僕がふと思ったのは、「なんで”baggage”と”luggage”は似たような単語で同じような意味なんだろう。”luggage claim”とは言わないのか」という事。
興味本位で調べてみると、“baggage”はアメリカでよく使われる単語で“luggage”はイギリスでよく使われる単語だという事が判明しました。
なぜわざわざ似たようなスペルで同じ意味の単語が2つもあるのでしょうか。
Baggageとluggageの2つの単語で思わず似てる!と思ってしまうのは、スペルの最後にある“-age”があるからではないでしょうか。
調べたところによると、”-age”は、「行動、過程、〜の結果」という意味を持つフランス語からきているそうです。
“Baggage”は1400年代にフランス語から英語になったので、結構歴史ある英単語なんだとか。
“Baggage”の“bag-“は「持ち運ぶものを入れる袋(sack)」というような馴染みの英語の言葉でフランス語と組み合わさったという可能性は無きにしも非ずですが、貿易・商業・旅行などで拡がった”bag”や”sack”というような単語が何故”baggage”となったかという真相は暗闇に包まれたままのようです。
逆に、”luggage”の“lug”は今でも「苦労して運ぶ」という意味の単語(中世英語を起源)として使われています。
フランス語で”baggage”の本来の意味は「軍隊の装備」(重くて量がある為に苦労して運ばなければならない)ということで、2つの荷物を表す”baggage”と”luggage”はなんとなく繋がってはいますね。
また”baggage”と”luggage”の主な違いは意味にも実はあります。
“Baggage”は”political baggage”(政治の諸問題)や”personal baggage”(個人的な問題)など、比喩的な表現(スラング)としても使われます。
そして、”baggage”は軽蔑的な女性や売春婦を意味する場合もあります。これは中部フランス語の”bagasse”(売春婦)に由来していて”bag”(バッグ)からではないそうですよ。
それに対して、”luggage”は「荷物」以外の他の意味では一切使われることはありません。
baggage:手荷物、軍用行李、因習、古臭い考え、お荷物、おてんば娘、うるさい老婆
luggage:旅行カバン、手荷物
引用元:Weblio 英和辞典
“Baggage”(バゲッジ)と”luggage”(ラゲッジ)の違いがわかったところで、それではまた今度!というわけにはいきません。
なぜかというと、これらの単語の使い方が少し特殊だからです。
結論から言いますが、“baggage”と”luggage”は不可算名詞です。
不可算名詞?
なんのこっちゃって感じだと思うので、今からすごく簡単に説明します。
不可算名詞とは、複数形でも”s”をつけない名詞のこと。
同じような不可算名詞はair(空気)、love(愛)、news(ニュース)、money(お金)、 information(情報)などがあります。
“Baggage”や”luggage”は固有の形がはっきりしない(つまり何かの総称)として使われるので不可算名詞となります。
“Baggage”や”luggage”はまとまった荷物を総称している単語だというのを思い出してください。
そして数を表したい場合(複数形の場合)は下のような文を使うといいと思います。