日本語は敬語のシステムがめんどくさい。英語には敬語がないから楽だよね。
みたいなことを言う人がいますが、英語は1つの言い回しだけで失礼にあたってしまう言語でもあります。
日常会話はもちろん、ビジネスの場でも「失礼」は避けたいところ。
ってことで、その英語失礼になってない?知って損はしないビジネス英語をお送りします。
良いと思って発した言葉が相手にとって失礼に当たっていた。そんな経験日本語でもありませんか?
日本でも商談となると、御社とか弊社みたいな言い回しだったり、色々とめんどくさいフレーズたくさんありますよね。
でも英語は敬語がないからいつも通りの単語やフレーズで会話して大丈夫!というのは大間違い。
失礼に当たらないフレーズのチョイス次第で相手からの印象が変わります。
“I don’t know“はみんなもだいたい分かるように「分かりません」という意味ですね。
ビジネスって相手先への話し方が色々と難しいですが、”I don’t know”はあまりにも無責任でぶっきらぼうな言い方です。
極端に言えば、知るかよ。知ったことかよ。みたいなニュアンスです。
分からないなら調べろって話です。
これは特に初対面の人や取引先の人に使うことは避けた方が良いです。
例えば初めてアポを取って商談する状況の場合を想像して見ます。
“I don’t know about your company, but I think I can contribute to supply the right products.”(御社のことはよく分かりませんが、商品を提供し貢献することはできると思います。)
だと、なんか上からだし、会社のことわかってもいないくせに、よくそんなこと言えたなってなりますよね。
なので、「今はまだ勉強中ですが」みたいな言い方にするとだいぶマシになります。
“Even though I am still learning about your company, I assume I can contribute to supply the right products.”(御社について今勉強中ではありますが、商品を提供し貢献することができると想定しています。)
みたいな感じですね。
これはビジネス英語に限ったことではないのですが、挨拶は人しての基本みたいなところありますよね。
英語の挨拶といえばこのフレーズ。
“How are you?” ”I’m fine. Thank you. And you?”
って習いましたよね。
ただ気をつけてください。
“Thank you. And you?”を言わずに”I’m fine”だけだと「ほっといてよ。」って意味になります。
いくら笑顔で元気よく”I’m fine!”って返事をしても、すげぇ感じ悪いです(笑)
もう挨拶してくれなくなっちゃいますよ。
“How are you?”って聞かれたら、
のように、回答するといいと思います。
“Please“は丁寧な言い回し。そう思っている人が多いと思いますが、ビジネス英語で”Please”は必ずしも良い言い回しではございません。
“Please make documents for the next meeting.”(お願いだから次の会議のための書類を作ってくれ)
のように上から目線になってしまうんです。
ミソは”Please”を使おうが使わまいが命令文であることは変わりないということ。
何かお願いするときは、
の3つの表現を使いましょう。
“Would you~”は意思を尊重した尋ね方だと思ってください。基本的にはこのフレーズを使う方が良いです。
“Could you~”は物理的に(もしくは能力的に)できるかどうかを尊重した尋ね方だと思ってください。
“Do you mind~”はどっちでもいいですが、後ろの動詞を動名詞(~ing形)にするようにしてください。
もしくは、”I would like to ~“で「〜をしてほしい」とお願いすることができます。
“I want you~”は子供っぽい表現なのでビジネスではあまり使用しない方がいいです。
“Please”は相手を少しイラっとさせてしまうので気をつけてくださいね。
「〜した方が良い」という言い方をする時にどうしても「〜すべきだ」っていう観点から”should“を使ってしまいますが、それではほぼ脅迫です。
例えば、”You should reply as soon as possible.”(あなたはできるだけ早く返信すべきです。)みたいなフレーズ。
ビジネスにおいて取引先から「〜すべきだ」なんて言われたら、なんでそんな風に言われなあかんの。ってなりますよね。
こういう時は「〜してくれたら有難い」ってニュアンスを伝えるようにします。
“It would be great if you could reply as soon as possible.”(できるだけ返信してくれたら有難いです)
柔らかい言い方をしてお願いするというのは日本語でも一緒ですよね。
次に勘違いしがちなのが、”What’s your problem?”
これは「喧嘩売ってんのか?」って意味で捉えられます。
このフレーズは道で睨まれたりとか、肩ぶつかったりとか、サッカーの試合中とかに激しいタックルを受けた時に利用されるフレーズ。
あのービジネス英語ですからね?笑
ビジネスで何か問題があるのか、を聞きたいときは
と伝えるのが正しいです。
せっかくビジネスで一緒に問題点を解決していこうとしているのに喧嘩をふっかけて「なんだこいつ?」って思われないようにしてくださいね。
「私は英語が苦手です。」って意味なのですが、今まで何人か言っているのを見たことがあります。
英語でのビジネスにおいて、そんな謙遜してもなんの意味もありません。
だって、苦手だろうがなんだろうが、結局は英語でビジネスをしなきゃいけないのだから。
相手からしたら、「お、おう、そ、そうか。えっと・・・英語で行くよ?」ってなります(笑)
最悪、「こいつ取引する気ないな」とか、「話したくないんだろうな」っていうネガティブな印象を植え付けちゃいます。
英語でのビジネスにおいてへり下りすぎるのは良くありません。
苦手とは言わずに、「今勉強中なので英語つたないんですけどすんません」みたいな言い方が良いです。
例えば、話し始める前に
というような言い方をすると相手もネガティブな印象を受けずに会話を進めることができると思います。
リスニングという日本の英語教育の中での最大の課題。
苦手なのはわかります。そして聞き取れない不安からかつい口にしてしまうフレーズ。
それが、”I have difficulty in hearing.”
これでは 「耳がよく聞こえません。」になってしまいます。
相手は急に大きめの声で喋ってくるでしょう。あなたもついびっくりしてしまいますよ(笑)
他にも”I’m not good at listening“っていう人もいますが、これでは「私は人の話を聞くのが苦手です」って意味になってしまいます。
日本人は、スピーキング・ライティング・リーディング・リスニングって分野が分かれているかもしれませんが、海外で分かれているわけではありません。
もう相手からしたら、「は?聞けや。いい加減やなこいつ。」ってなるのは目に見えています。
先ほども言いましたが、わざわざ自分の欠点や苦手部分を言う必要はありません。
聞き取れないからもう1度聞きたいなって思ったら、
でいいんです。そこに恥じらいとかどうでもいいんです。
相手も「聞いてくれようとしているな」って思いますから。
自分の苦手分野をわざわざ言ってる方がダサいです。
これもビジネスだけに限ったことではないですが、いろんな状況で決断を迫られることがあると思います。
例えば、会議15時からと16時からとどっちがいい?とか納品日は月末と月初どっちがいい?とか。
そんな時、「どっちでもいいですよ」って言いたい時に”I don’t care.“と言うのはやめましょう。
“I don’t care”だと、どっちでもいい。とか、どっちだっていいわ。というような投げやりな印象。
そんなネガティブなイメージを与えさせない「どっちでもいい」を言いたい場合は、”I don’t mind.“が最適です。
このフレーズは特にこだわりはありません。どっちになってもフレキシブルに対応できますよ。というようなニュアンスがあります。
“I don’t mind. You can decide.”(どっちでもいいですよ。あなたが決めてください)
みたいにね。
普通に会話しているつもりが相手を怒らせてしまった!みたいなことにならないように、「失礼」に当たらないビジネス英語を心がけましょう!