クライマーのみなさん!自分で撮った自分の動画、見てますか?
キャンパスラングやフィンガーボードに必死にしがみついたり、長物課題やサーキットトレーニングで腕をパンプさせるのも上達方法かもしれませんが、自分のムーブやクライミングを動画で確認するというのも、上達のためには欠かせないトレーニング方法なんですよ?
もちろんやってる!っていうクライマーさん。普段どんな三脚でクライミング動画を撮っていますか?僕はゴリラポッドと呼ばれるグニャグニャ動く三脚を使っていたのですが、最近すごく良い三脚に出会いました。パイプバイス三脚やクランプ三脚とも呼ばれる「万力式三脚」です。
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工作用のCクランプによく似た作りで、万力に三脚用の足と、カメラやスマホの固定クリップを取り付ける雲台が搭載されているものを万力式三脚と呼びます。
正式名称というものが存在しないアイデア商品のようなものであり、万力式三脚以外にも「パイプバイス三脚」や「クランプ三脚」という名前で呼ばれる事もあります。
JOBYのゴリラポッドも、カメラを対象物に固定する三脚ではありますが、こちらの万力式三脚の方が強固に固定する事ができます。
何はともあれ、この万力式三脚。とにかくボルダリングとの相性が抜群なんです。
それも、特にクライミングジムにおけるボルダリングとの親和性が高く、クライマーだけでなくジムのスタッフさんやジムのオーナーさんにもおすすめしたいくらい!
誰か撮ってくれる人がいたら嬉しいのですが、それでも課題を墜とせなかったら申し訳ないとか、バラしでムーブやシークエンスの確認だけしたい!って時は他人に撮影を頼むのは申し訳ないですよね。
そんな時一般的に、クラミングジムなどでボルダリングの動画を撮影しようとすると、上の画像のようなスタイルで撮影することになると思います。
僕的には、この撮影方法って以下の2つの大きな欠点があったのです。
特に、他に登っている人たちが多い場合、チョークバッグですら床に置いてあると邪魔なのに、スマホが三脚につけられて置いてあるとか超邪魔ですよね。
万力式三脚の場合、自分が登ろうとする課題のスタート近辺のホールドにササッと取り付けて撮影すれば、他の登っている人の邪魔になる事もありませんし、着地の衝撃でカメラが倒れてしまう事もありません。
あと、今までにないくらい臨場感のある動画が撮影できるのも魅力です。
自分が登る課題の足元に取り付けるわけですから、落ちた場合スマホを踏みつけて破壊する恐れはありますが、それは自己責任でということになります・・・。ま、それは仕方ないでしょう。
実際に使ってみた感想として、万力式には以下の3つのデメリットを感じました。
どうしても煽って撮る形になるので、フラッギングの深さやキョンの深さなどが分かりづらく、ホールドの持ち感も伝わりにくいと思います。なので、ムーブの確認用動画としてのクオリティは下がるような気がします。また、強傾斜な壁でも、まるで垂壁のように見えてしまうのも難点かと思います。
それと、外岩だと挟むところが少なくて使いにくいと思います。小川山や瑞牆などの木々が多い岩場なら、むしろ斬新なアングルが見つかるかもしれませんが・・・。
しかし、個人的には「他人の邪魔にならない」っていうメリットが大きすぎて、他のデメリットには多少目をつむっても良いんじゃないか?と思います。
使い方も何も「カメラをセットして手頃の場所に挟む」ってだけですが、ちょっと万力式三脚の全体写真や、細かな部分について写真付きで使い方をご紹介したいと思います。
どうみてもC型クランプですね。通称シャコまんってやつです。見た目には重厚感がありますが、これは全てプラスチックで作られているため驚くほど軽量です。
ですが、残念ながら強度不足は否めず、強い力で締め付けすぎると万力の方が壊れてしまいそうです。大型のiPhoneサイズの重さであれば楽勝で耐えられますが、一眼レフとかは恐らく耐えられません。
可動域の広い自由雲台が取り付けられているので、様々な角度で撮影できます。
スマホを挟むクリップを選ぶ時は、背面にも取り付け穴が搭載されているものを選んだ方が、撮影する角度に自由度が持てるのでおすすめです。
万力式三脚に、スマホ固定用クリップを搭載するとこんな感じになります。
ガバホールドなら、だいたいどんなホールドでもいい感じに取り付けられます。ボルト穴の直径と、万力式三脚のサイズがピッタリハマるので、複雑な形状のホールドでも以外と取り付けられます。
指が痛くなりそうな薄カチは流石に取り付けられませんでしたが、これくらいのビスホールドならしっかり固定できます。恐らくこれが、安定して設置できる最小サイズかも?
万力式三脚の背部には通常の三角として使用する脚が収納されています。これと万力のネジ部分を使用して通常の卓上三脚として置き型で撮影する事も可能です。汎用性が高くて魅力的ですね。
さてさて、クライマーのみなさん、ちょっと万力式三脚が気になってきたんじゃないですか?実際に使ってみてどうよ?どんな動画が取れるの?という質問もあるでしょう。
というわけでここからは、実際に万力式三脚を使用して撮影した動画や感想をご紹介したいと思います。
ま、これはご想像通りです。っていうかこのアングルが撮りたいだけなら、普通の卓上三脚を足元に置いても取れます。
周囲の人の迷惑にならないってのは結構魅力だと思いますが、画的な面白さはあまりありませんね。
取り付けるのがなかなか大変です。ポケットに万力を引っ掛けて登っていき、ゴールホールドの近くにあるガバに取り付けて使います。取り付けに時間を取られると腕が猛烈によれます。
5級以上のグレードが登れない人は取り付けられないかも?
撮影するとこんな感じです。専属のカメラマンがいるみたいですね。
っていうか、クライミングジムに設置されている監視カメラの映像みたい・・・っていうのは置いといて。クライミングジムのオーナーさん!スタッフさん!ジムのプチコンぺなどで定点カメラを格安で設置したい!みたいな時は便利かもしれませんよ?
クライマーなら誰もが持ってるパモブラシ。こいつに万力式三脚を取り付ければ、即席自撮り棒みたいな使い方もできちゃいます。外岩やハイボール、高度感のある壁で活躍しそうな気がします。
手の届かない位置にあるホールドの具合を確かめるのにも使えそう・・・。
まだ使い慣れてないせいか、あまりいい動画は取れませんでしたが、今後に期待です。
今回ご紹介した万力式三脚は、秋葉原にある謎のジャンク屋で手に入れましたが、ネットで調べて見たところ通販できるサイトや、万力式三脚の他の種類についても見つけることができました。
今回ご紹介した万力式三脚と合わせて、個人的に「これ良さそうだな!」って思う万力式三脚もご紹介しますので、購入時の参考にしていただければと思います。
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今回の記事でご紹介した万力式三脚がこれです。万力自体がプラスチック製なため、強度不足な点は否めませんが、軽量性に優れていて持ち運びに便利な点で相殺って感じでしょうか。
値段自体も、恐らく万力式三脚の中では最安値だと思います。ホールドなどに固定して撮影する便利さを味わって見たい方は、まずこの万力式三脚から初めてみてはいかがでしょうか。
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三脚の足元などに取り付けるために作られたSLIKのロアー2。ガバホールドをがっつり挟む!みたいな使い方はできませんが、ビスホールドなどを挟んだり、ガバの薄い部分を挟んだりして固定するのに向いてそうです。
ただし、卓上三脚としては使用できないのが難点です。ジムの天井などに挟んで定点で撮影するのには向いていると思います。
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メトリックスやサンワダイレクトからリリースされているCX-3000は、万力式三脚の中でも最もハイスペックなモデルです。掴めて、置ける、spc086の完全上位互換といったところでしょうか。
懐事情に余裕がある方におすすめです。