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債務超過と赤字の違い

債務超過と赤字の違い

どーも、一応社長の半田(@handa_plan)です。東芝が債務超過に陥るというニュースが世間を騒がせています。

はて、この債務超過って一体なんでしょうか?赤字とはどう違うのでしょうか?債務超過だと会社は潰れてしまうのでしょうか。その辺について解説してみます。

赤字によって債務超過?

東芝が今期末の純損益見通しを3900億円の赤字と発表し、3期連続の巨額赤字、さらには米国における原子力発電事業で巨額の減損処理が発生しこのままだと今期末は債務超過になる見通し。というニュースが出ました。

このニュースの意味分かりますか?おそらく債務超過と赤字の違い、そして債務超過の意味が分かっていないとチンプンカンプンになっちゃうと思います。というわけでまずは債務超過から。

債務超過とは

債務超過をとっても簡単に説明すると、持ってる資産よりも負債(要するに借金)の方が多い状態のことをさします。つまり、持っているものをすべて売っぱらっても借金を返しきれない状態です。

例えるならば、100万円の車をフルローンで買ったとします。この時点で負債は100万円ですが、手元に資産として100万円の価値の車がある状態となります。

しかしこの車の価値がなんらかの理由(擦ったとか事故とか)で50万円に半減したとします。資産である車の価値を減損処理といって50万円になおすと、資産が50万円に対して負債が100万円ある状態となります。これが債務超過です。

債務超過=倒産?

じゃあ会社は債務超過になると即倒産ということになるのかというと、それは違います

債務超過というのは、ある一定時点における会社の資産の状況です。つまり倒産したというわけではありません。

そもそも倒産の定義自体が曖昧になってしまうのですが、仮に倒産を、会社が支払うべきもの(取引先への支払いや借入に対する返済など)を支払えなくってしまった段階であるとします。

たとえ債務超過の状態であったとしても、この支払いを社長がポケットマネーで済ませれば会社は倒産しません。つまり債務超過だからと言って即倒産にはならないというわけです。

債務超過を解消するには

債務超過の状態を解消するには、主に二つの方法があります。一つ目は利益を増やすこと、二つ目は誰かに出資してもらうことです。

さっきの車で例えるならば、ある時点までに自分で50万円以上稼ぐか、返さなくてもいい50万円以上のお金を誰かにもらうかすればよいということになります。

要するに純資産を増やすことです。これによって資産部分を負債部分よりも大きくすることで債務超過は解消されます。

東芝の場合、大きな収益源である半導体事業を売却して債務超過を解消しようとしているようです。

赤字とは

では赤字とは一体なんのことを言うのでしょうか。これは収入よりも支出が多い状態。つまり入ってくるお金よりも出ていくお金の方が多い状態のことを言います。

債務超過というのが、ある一定時点の状況であるのに対して、赤字というのは、ある一定期間における収支の結果がマイナスであるということ示しています。

赤字=倒産?

では、赤字になると倒産かというと、これも違います

例えば、貯金が100万円ある人の、ある月の収入が30万円だったのに対して、同じ月に使ったお金が50万円だった場合、20万円の赤字が発生します。

しかしこの人はいきなり破産するわけではありません。100万円あった貯金が80万円に減るだけです。

会社も同じです。ある期間の収益が赤字であったとしてもそれが即倒産になるというわけではありません。

赤字を解消するには

赤字を解消する方法、それは収入を増やすか支出を減らす、もしくはその両方です。

個人に例えるのであれば、残業や副業、もしくは転職などをして収入を増やすことです。さらに支出を減らすために節約することです。

これによって支出よりも収入を増やせば赤字を解消することができます。

東芝の債務超過

というわけで、なんとなく債務超過と赤字、その違いについて分かってもらえたかなと勝手に思っているところです。

要するに、東芝さんは、原発事業に失敗して大赤字。挙句の果てには、原発事業への投資に対して大幅な減損処理(7,000億超の減損処理)をすることで資産が減少。ついには負債の方が大きくなっちゃうよってこと。

債務超過にならないために、東芝さんの収益源の柱である半導体事業も売却しなくちゃならない状態になりました。

お荷物の原発事業を抱えたまま、すごく稼げる事業を手放さなくてはならないという非常に厳しい状況。

東芝はこれから一体どうなっちゃうんでしょうか。

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仕事そっちのけで記事を書いた人

社長やってます。トレードもやってます。

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