「いえキャン△」は、僕と奥様がアニメ「ゆるキャン△」にハマってしまい、無知な状態からキャンプ用品を買い揃え、最終的には「別にキャンプ場という訳でもない」ような場所でも快適にテント泊できるように成長していけたらいいな〜。という淡い期待を日記のように紹介する企画です。
第6回目は、キャンプ用に購入したアウトドア用のシューズのテストを兼ねて、バーナーやコッヘルをパックパックに入れて、高尾山へ初めての登山に行ってみたお話です。無事、山頂にたどり着くことができたのか?そして食事は美味しかったのか!?
スニーカーオタクな僕は、一般人では考えられないほどの数の靴を持っていますが、どれもが「汚れては困る靴」であり、キャンプ場に履いていけるような靴は一足もありません。
というわけで、アウトドア用の靴の購入がキャンプデビューに向けて急務となったのです。
しかし、どれを買う?ってことで、条件を書き出してみました
その結果選ばれたのが・・・こいつだ!
スポーツオーソリティーのオンラインショップだったか、なんかそういうお店で1万円程度まで値下げされていたのでポチったコイツが、これからのキャンプの相棒だぜ!
厳密には、「クイックミッド2」という名前らしいのです。1と2で何が違うのかは・・・よくわかっていません。
カタカナにすると「クイックミッド」だが、商品名は「919 mid」とかいうオシャレぶった名前が割と嫌いじゃない。
スノーブーツっぽい見た目、可愛いです。
横から。
後ろから。
ゴアテックス的な素材を探してましたけど、ゴアテックスのアウトドアシューズはどれも効果だったので断念。
この靴に使われてる「オムニテック」という防水透湿素材は、コロンビアが独自に開発したものなんだとか。
ヒールに「OMNI-TECH」って書かれてます。
靴紐の感じも可愛い。
アウトソールは、想像よりもゴツゴツしてない・・・。
大丈夫だろうか?
とりあえず、新しい靴を手に入れたら履きたくなるのが人のサガ。
いきなりキャンプに履いていって靴擦れして困った・・・なんてなるわけにも行かないので、とりあえずお買い物にでも履いて行って、足に合わなかったりしないかをチェック。
「いえキャン△#02」や「いえキャン△#03」や「いえキャン△#04」で判明した「足りない装備」を補うために、コンパクトなシングルバーナーと、ジェットボイルに入れられるコンパニオンボウルや、アウトドア用の箸などを買いに新宿のモンベル へ。
この日は雨が降っていたのですが、新宿の濡れたタイルの上でも全然滑ることがなく、ソールのクッション性も高く履き心地も良くてご満悦。
高尾山。
東京都民が愛してやまない「山」である高尾山。
県外の人にもわかりやすいように説明すると、表向きは登山未経験な初心者や、小学生の遠足にも利用されるほどイージーな山であるが、それは「1号路」と呼ばれるルートの話。
高尾山には山頂へとたどり着けるルートがいくつもあり、その中でも「飛び石ルート」と呼ばれる6号路は、エルキャピタンのドーンウォールや、メルーのシャークスフィンに勝るとも劣らない超難関ルートであり、入念な情報収集や準備無くして登るのは死にに行くようなものと言われるほどの難所なのである。
僕たちは今回、その難関ルート「飛び石ルート」に挑もうという。
まあそういう話なのである。
何としても敗退するわけにはいかず、必ずや我がチームのはたを頂上に立ててきてやるぞ!ってことなので、研ぎ澄まされた装備を厳選しました。
今回は、新しく装備に追加したコンパクトなシングルバーナー「マイティーモ」や、ジェットボイルSUMOに追加したコンパニオンボウルなどを、早く使ってみたいという気持ちもあります。
そもそも、この世に公共の場所で大手を振って「火器の使用可能です!」っていう場所なんてありません。
家の近所の公園も、あの河川敷も、もちろん高尾山だって裸火はNG。ってことは、シングルバーナーとコッヘルを使って簡単な食事を調理することもダメなの?
って思ったので、高尾山のビジターセンターに問い合わせてみました。
すると「シングルバーナーで簡単な食事を作るくらいなら構いませんよ」とのこと。
しかし、人が沢山居るところや、バーナーを使っていることが他社の危険を招くような「マナーに欠ける使用」だとか、カセットコンロでバーベキューみたいなのは控えてくださいとのことでした。
というわけで、京王線の新宿駅に到着!
高尾山の登山口があるのは「高尾山口」という駅。京王線の新宿駅から高尾山口の駅までは電車で一本!
終点の「高尾山口」まで参りましょー!
9時16分に出発する高尾山口の準特急があるみたいなので、それで行くために3番ホームへ。
ここからだいたい1時間程度、電車に揺られながら移動します。
10時21分。
勇太、高尾山口駅に降り立つ!
一度も登ったことがない高尾山。
どうやら東京出身の奥様は小学校時代に1号路を使って高尾山の登頂経験があるんだとか?地元の友人達に「高尾山きたよ〜!小学生以来!」みたいなラインしてました。
しかし!
今回僕たち山岳会が挑むのは、難攻不落の6号路です。このルートは日本最後の地理的空白部である「称名廊下」 のような場所。
だが、命を賭けて挑む価値のあるルートと言えるでしょう。
というわけで、登山口までブラブラ。
途中のコンビニで携行食とか買おうと思ってたのですが、コンビニの1つもございませんでした・・・。
とりあえず自販機で飲料水を入手し、そのまま登山を開始したいと思います!
多くの観光客がケーブルカーを使って1号路で頂上を目指す中、僕たちは6号路の入口へと向かいます。
俺たちの戦いはこれからだ!
6号路は、水のコースとも呼ばれており、沢に沿って登って行きます。
最初は道も舗装されているため、登山というよりは散歩。
脇にはお地蔵さんたち。
赤色が映える。
ここで、「ところで・・・高尾山ってバーナーとか使っても大丈夫なの?」と心配になって、高尾山のビジターセンターに問い合わせてみることにしました。
すると、「マナーを守って使っていただければ大丈夫」とのこと。
ここで分かれ道。
我々は左側の6号路で進みます。
ここからは道も舗装されておらず、本格的な登山となるでしょう!
今日は俺たちの力を見せてやる!
というわけで、ずんずん進んで行きます。
とは言っても、僕のペースだと大変なので、トップは奥様に任せて僕はフォローに回ります。
沢のせせらぎを聴きながら登ります。
季節は5月すが真夏日と言われる気温なので、額に汗が流れますが景色は涼しげ。
見所はたくさん。
濡れた岩場や木の根っこもありますが、滑りません。
うん!
これなら心配なさそうだ!
そもそも高尾山は修験道の修行の場。
この岩屋大師は弘法大師の伝説が残る場所。嵐の中、病気の母親を介抱している母を見つけた弘法大師、雨宿りできる場所がないかと合掌したら、目の前の岩壁が崩れて、この洞窟ができたらしい・・・。
すげえ。ってか岩壁壊すんじゃなくて母の病気を治してやれよ。
うむ・・・大自然!
ここで琵琶滝コースと飛び石コース(6号路)の分かれ道。
琵琶滝を見に言っても良いですが、今回は登頂こそが至上命題!ってことで、まっすぐに山頂を目指します。
もう後戻りはできません。
我々は、前に進むしかないのです。
6号路の最初の難所「落石地帯」
頭上注意という看板と共に、バリケードが建てられた空間が続きます。
木の根っこに足を取られぬよう歩きます。
橋。
景色が唐突に開けるので見ていて楽しい。
圧倒的な森林浴。
マイナスイオンとやらが出ているような気もしなくない。
木々のトンネル。
力強く生えている木々を見て、俺も頑張らなきゃな〜とか呟いちゃう時代もありました。
11時02分。登山開始から約30分程度で1回目のベンチに到着。
1回目の休憩に入ります。結構汗が出てます。
結構高い位置にある橋。
落ちたら痛そう。
沢に降りれそうな場所があったので水を触ってみる。
気持ちいい。
このラインを歩いてみたいような気持ちになる。
この「一瞬だけ二手に分かれてる道」ってどのように誕生するのだろう。
11時18分、2回目の休憩。
この休憩ポイントは沢に降りられる。インスタ映えを狙って何度も取り直してる女子二人組がいて面白かった。
不覚にも、木々の緑と沢の涼しげな水の音に癒される僕。
靴紐を締め直す奥様。
緑のコントラストが本当に綺麗。
適当に写真をとっただけなのにこの美しさである。
途中、「そんな下ばかり見て歩いてたら、景色を見にきたのに意味ないじゃん!」って喧嘩してる夫婦がいた。奥さんだって付き合いで来ただけかもしれないのに可哀想である。
ちなみに、我が奥様はトップでズンズン進んで行ってる。
今までの橋には名前が付いてなかったのに、ここの橋には名前が付いている。
特別扱いである。
もうすでに、折り返し地点は過ぎているようだ。
11時28分、3回目の休憩。
いつの間にか、高尾山6号路も後半戦に入っていた。
ってことで、気を引き締めて歩を進める。
唐突に現れる大木。
ここに生えてたんのだろうか?
それとも、ギガンテスが切ったのだろうか。
金太郎飴のように切りまくられてる木。
キノコの1つも生えてないかと思ったが、何もなかった。
モナコばりのヘアピンコーナー。
岩場が続く。
苔さえなければ登れそうな6級程度の岩がチラホラ。
橋の上に立ってる写真を撮ってもらった。
両手をあげてるのが僕。
木漏れ日を浴びながら進む。
二つに分かれた道を発見!
なるほど・・・ここまでは、あくまで前座。
6号路に向かう覚悟がない者たちは左へ進めば良いということである。
ここからが、6号路最大の難所・・・飛び石なのだ!
というわけで、6号路を進みましょう。
足元に沢が流れます。
防水のシューズを履いて来て良かった。
石を飛んで渡りながら水を避ける。
これが「飛び石ルート」の名前の由来。
大自然と僕。
水の中を気にせず歩いても大丈夫。
山頂は近い・・・か?
15分程度で沢登りも終了。
ここからは、普通の道を歩きます。
4回目の休憩。といってもベンチではなく、座れそうな木があるだけ。
飲み物を飲んで、少し疲れを癒します。
で、コレである。
ひたすらに階段を登って行く。
たまに休んだりしながら、ひたすら階段。
奥様「沢登りは楽しいけど、階段は面白くない!」
とつぶやき始める。
まあ・・・わからんこともない。
うおー!って感じの木が生える広場に出た。
しかし、まだ階段は続く・・・。
まだまだ続くよ・・・。
12時09分、5回目の休憩。
ここで地震に遭遇・・・。だが、特に心配があるほど大きな揺れではなく一安心。
軽い、滑らない、歩きやすい、水も大丈夫っていう、いい靴ですね。
大変気に入りました。
どうやら山頂が近いようである。
帰りのルートの解説がされているコース案内看板が立てられていた。
複数のルートが交錯する分かれ道。
まさに高尾山のヒラリーステップだろう。混雑時はここで進むことができず敗退を余儀なくされるクライマーも多い。
難所を超えたら、あとは舗装された道が続きます。
山頂付近の施設が見えて来ました。
山頂はこちらで〜す!
1号路から来た小学生たちの集団が通り過ぎます。
楽しそう。僕にもあんな時代はあった。
ゴールが・・・見えました。
登頂したので、「ここが頂上でず」って場所で写真を撮ろうと思ったのですが、なんか行列ができててディズニーランドみたいになってるので・・・こんな感じの写真でもいいですよね?
ま、別に頂上に用事があるわけじゃないので、サクッと下山しますよ。頂上ってのは最も危ない場所なんだって竹内洋岳も言ってました。
どうやら高尾山にはリフトがあるらしいので、1号路を使って下山します。
ケーブルカーでもいいんですけど、やっぱり大自然をダイレクトで味わいたいですからね!二人乗りのリフトにでも乗って、動画とかも取ったりしてアップしようかな!っていう、僕の粋な計らいです。
僕、まあまあ膝が悪いんで下りは命がけです。
軽くお参りしたり。おみくじしたりもします。
大吉でした。
素敵ロード。
高尾山に入って初めて「いい景色〜」って感じの場所に遭遇しました。
そこにあった売店。
生そば・・・とな?
高尾山はどうやら蕎麦が名物。
作って食べちゃう?
まさか、高尾山の売店に売られてるお土産用の生そばを買って、バーナーとコッヘルで作ることになるとは思ってなかった。
水場の近いアウトドアってマジで便利。
そして、初めて「本当の野外」での調理です。
ジェットボイルのSUMOを使って、そば用のツユを割るためのお湯を沸かします。
そして、新しい相棒であるジェットボイルのマイティーモを使って生そばを茹でることにします。
初めての、本当の野外調理に奥様も楽しそうでございます。
で、完成した蕎麦!
朝ごはん以降、何も食べてなかったのでペコペコです!
いただきまーす!
うーん・・・。
なんか思ってたのと違う・・・。なんかモサモサして・・・モタつくというか・・・こういう蕎麦なのか?
ちゃんと正しい時間茹でたのだが・・・湯温が低かったのか?
でも、外ご飯効果によって美味しく頂けました。
お蕎麦の残りは家に帰ってちゃんと調理してみましょう。蕎麦がイマイチだったのか、僕の調理がイマイチだったのか、ちゃんと検証しないと風評被害がヤバイですからね。
さあ!飯も食ったし、リフト乗るぞ!
まさかの定期検査。
だいたい、僕が予約しないで行くお店は臨時休業ですし、欲しい商品は売り切れてます。
仕方ないので、ケーブルカーを使って下山します。
おお〜!
これがケーブルカーか!
ちゃんと切符までもらえます。
家に帰ったら、思い出のアルバムに挟んでおきましょう。
すげーいい景色!みたいなことはなく・・・。
紅葉してないモミジをみながら下山です。
無事、登山口へ!
フィニッシュ!
指を失うこともなく、クレバスに落ちることもなく、雪庇を踏み抜くこともなく、雪崩に巻き込まれることもなく、無事に頂上を踏んで戻ってくることができました!
そば、家でちゃんと作って食べてみました。
うん。
超美味しいわ!
多分あれだな、茹で時間はちょうどよかったけど、野外だから湯温が上がってなかったんだな!
とりあえず、今回僕たちが購入したアウトドアシューズは、キャンプに行ったり、岩場へのアプローチシューズとして使ったりしても問題のない程度の代物だとわかったので、一安心です。
さて、今まではマンションのベランダでアウトドア飯を作ったり、家の中にテントを張ってキャンプしたりと「なんちゃってアウトドア」でお茶を濁してきた「いえキャン△企画」ですが、今回からは本格的にアウトドアへと足を踏み出しましたよ!
ってことは、そろそろバーベーキューとかしたくないですか?
でも、車のない僕たちは、いきなりバーベキュー道具を持ってキャンプするわけにもいきませんね・・・どうしましょうか・・・え?あ!その手があったか!
次回・・・乞うご期待!