生まれ変わったらラッパーになってヒップホップドリームが掴みたい。しかし、どうやったらヒップホップドリームって掴めるのだろうか?売れるリリック?売れるトラック?
いやいや、ちょっと待て。僕みたいなそもそも売れてないラッパーが売れるラップなんて考えたところで、それは所詮売れないラッパーが考える事なんだから売れるわけがない。
かの有名なビスマルクの言葉だが「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」のである。売れたラッパーたちの経歴を調べて、どこかに共通点がないか探してみる事にしたら、とんでもない事が発覚しました・・・・・。
結論から申し上げると、売れたラッパー達唯一の共通項は、ほぼ全員が少なからず「銃撃戦に巻き込まれたか銃弾を浴びた事がある」ということです。場合によっては売れた後に銃弾を浴びて死んでたりします。
今回、売れたラッパーの共通点を調べるためにピックアップしたラッパー達はこんな感じ。
この誰もが、銃撃戦を経験し場合によっては被弾しているのだ。
売れるラッパーになるのはなかなか大変そうである。
MTVにて「世界的にもっとも頂点に君臨するラッパー」に選出されているJay-Z。26歳の時に通り魔に至近距離から銃撃されたり、3度の銃撃戦を経験し、3年間刑務所で暮らしたりと、なかなかサグな人生を過ごしています。
被弾したという話こそ聞きませんが、ラッパーの頂点に君臨する彼が銃撃戦を経験しているとなると、僕もヒップホップドリームを掴むには銃撃戦くらいこなさないとだめそうです。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」にてJay-Zが88位のところ、86位を獲得し、世間的にはジェイより偉大とされている2Pac。
5発(頭部に2発、股間に2発、手に1発)の銃弾を受けるも生還、しかしその後に敵対するレーベルとの抗争が激化し、友人でもあるマイク・タイソンの試合を観戦後、横付けされたキャディラックから銃弾を4発被弾し、同月13日死亡。
ヒップホップドリームは掴みたいけど、死にたくはないってのは甘えでしょうか?
2Pacの抗争相手という印象で語られる事が多いNotorious B.I.G。
2Pacの死後、1997年3月9日未明にウィルシャー大通りを走行中、通りがかりの車から銃撃を受け、身体に4発銃撃を受けて死亡しました。
検死報告では、被弾した4発の弾丸のうち3発は致命傷ではなく、4発目の弾丸が致命傷となり「右側の腰から着弾し、さまざまな臓器に損傷を与えながら体内をえぐって左肩の手前で止まった」とのこと。
全ての弾丸は車の側面を貫通しており、1発目は左前腕に当たり、2発目は背中に命中したが臓器には至らず、3発目は左大腿を貫通したそうです。
ヒップホップドリームを掴むには、絶対にお手本として外すことのできないギャングスタラッパーの50Cent。最近ではハリウッド俳優としても活躍しており、「資産家」なんて呼ばれたりもしています。
しかし生い立ちは超絶なサグライフ、ドラッグディーラーの母親の元に生まれ、自身が15歳の時に母親が何者かに殺害されています。
そしてラッパーを志した50Centですが、2000年5月24日に祖母の家の前で車に乗り込んだところ、他の車がやってきて左側から至近距離で銃撃、両脚、胸、尻、腕、手の指など合計9発を被弾しました。
奇跡的に一命を取り止めましたが、この銃撃事件で顔にも被弾しており、その影響で声質が代わりラッパーを諦めるかの瀬戸際で葛藤しています。
ヒップホップドリームを掴むという道は大変厳しそうですね。
見るからに「ヤバイヤツ」感が満載のLil Wayne。
14歳の頃に、ノトーリアスB.I.G.のビデオを観て、それから鏡に映ってる自分を見て、ポーズを取っていたら、ちょっとラリってて、自分で自分の足を撃ってしまったんだとか。
そして、19歳の時にはフロリダでツアーバスの外から銃撃され胸に被弾。「窓ガラスが銃弾を減速させたからほとんど大したことはなかったよ。」とインタビューに答えてたそうですけど、なんともクレイジーな話です。
多分、ヒップホップ業界における最強の極悪人と言えば「The Game」ではないでしょうか?
アメリカの2大ストリートギャングの1つ「クリップス」のテリトリーで育ち、青年期になると対立する「ブラッズ」のメンバーとなり、ドラッグディーラーとして生計をを立てていました。
2001年10月1日の午前2時、常連の客と2人の知らない男性がThe Gameの家に押し入り、激しい乱闘の後に処刑スタイルで5発の銃弾を打ち込まれました。
意識朦朧となり部屋で倒れていましたが、自力で携帯電話を使って救急車を呼び、その後3日に渡って昏睡状態をさまよったそうです。
処刑スタイルって・・・ラッパーになるの怖すぎです・・・。
ハーレムを代表するラップグループ「ディプロマッツ」の創始者として知られるCam’ron。50CentやJay-ZやNasなどと対立し、ビーフを繰り返してきました。
そんなCam’ronが、ハワード大学のイベントにてナイトクラブでパフォーマンスをした後、愛車の紫のランボルギーニで帰宅中、信号待ちをしていたら1台の車が横付けし「車を開け放して寄越せ」という要求を断ると、Cam’ronとランボルギーニめがけて銃弾を発砲。
数発を被弾してハワード大学病院まで自力で運転していったそうです。
いい車に乗ってるだけで襲撃されるとか、ヒップホップドリームを掴んだ後も平和な人生は待っていなさそうですね・・・・・大変だ・・・。
今やグラミー賞受賞アーティストとして100億円近い資産を築き、人気をほしいままにしているTimbalandにもアルバイトに明け暮れる高校生時代は存在しました。
Timbalandはシーフドレストランチェーン「レッドロブスター」で皿洗いのアルバイトをしており、日頃から悩まされてきた地元の不良達が厨房に入り込んできて難癖をつけて殴りかかってきたそうです。
「お前にとっておきのモノを持ってきた」といって隠し持っていた銃を出しTimbalandに発砲。首を貫通して右肩に突き刺さったそうです。
成功しているラッパーたちの中には、高校生時代にもう銃撃戦に巻き込まれたり被弾している人がいますね・・・。若いのに大変すぎです。
2006年にリリースされた「Shoulder Lean」のロングヒットで一躍ヒップホップスターの座を獲得したYoung Dro。彼もまた16歳という若さで銃撃にあっています。
腹と背中を撃たれ、全回復するまでに1年間近くを必要としたそうで「あの事件はトラウマになった。全く笑えなかったし、歩くことも、何も出来なかった。」とコメントしています。
いやほんと、銃社会って怖いですね!でも、この時被弾したおかげでラッパーとしてヒップホップドリームが掴めたのかもしれません。
やっぱり、ラッパーとして売れるには銃弾を浴びなきゃだめ!?
日本でも人気の高い「Rich Yung Society」というブランドでおなじみのラッパー、Fabolous。バッドボーイレコードのCEOが経営するレストランバー「Justin’s」から、Fabolousが取り巻きの3人と一緒に出たところ右足を撃たれました。
Fabolous達は(犯人を追うため?)赤信号を無視して走行し警察に止められたところ、車内から複数の銃が発見され、そのまま不法携帯として逮捕されました。
その後病院に運ばれたようですが、幸いにも傷口は深刻でなかったそうで、すぐに回復できたそうです。
9発の弾丸を受けた50Centと共に、G-Unitというヒップホップユニットで活躍するLloyd Banks。彼もまた、クラブにいるときに2発の銃弾を背中と腹に被弾しています。
なんとか店内を抜け出して病院にたどり着いたようですが、ちょうどこの日は9.11アメリカ同時多発テロの日だったとインタビューで語っています。
ヒップホップをかじっている人であれば、今回ピックアップしたラッパー達がどれだけビッグネームな人たちかわかると思います。
やはり、ヒップホップドリームを掴むには、どうやったって1発くらいは被弾しておかなければいけないようですが、ここ日本で被弾しようと思っても、ちょっと難しいですよね。
っていうか、そもそも被弾なんてしたくないですし。ラップで食っていくっていうのがどれだけ難しいことなのか調べてみて痛感しました。
銃撃戦に巻き込まれたりするのはごめんなので、今後もリスナーとして、安全な国の中でヌクヌクとラップを聞いて、ヒップホップじゃないところでドリームを掴みたいと思います。