「世界がもし1000人の村だったら」という本をご存知でしょうか?2001年ごろに全世界に爆発的に広まったこのお話。世界を1つの村に例えて、人種や経済状況や宗教といった比率をそのままに、人口だけを1000人に縮小して語られる話なのですが、インターネット上で拡散されるうちに、世界がもし100人の村だったらという話に短縮や加筆修正され、今に至ります。
現在の人口は世界におよそ73億人。そのうちの何人が、綺麗な水を飲むことが出来ず、紛争地域に生まれ、餓死していくのでしょうか?今まで気がつかなかった世界の実情について考えてみたいと思います。
日本人として日本国に生まれ、宗教に依存しすぎる事もなく、英語を少々理解できる程度の教育を受け、読み書きもでき、1日働けば5000円〜1万円程度の収入が得られ、食べ物が不足する事もなく、水道をひねれば飲める水が出て、雨風をしのげるどころかフカフカのベッドまであり、インターネット環境が整っている場所でスマホを触って平和に過ごす。
このような生活は、自らの手で勝ち取ったのではなく、日本という国に生まれたという「くじ運のよさ」だったりします。じゃあ、実際にくじ引きしてみようではありませんか?
当たり前の生活が当たり前に存在しない人たちが、この世界にどれだけの確率で存在しているのか。僕たちが今与えられている「当たり前」の大切さを再確認すべきでは無いか?というのが今回の趣旨です。
世界がもし、100本の割り箸だったらどのようになるでしょうか。
2016年の情報を元に生まれる地域や宗教、さらに食料状況や収入など、様々な問いかけを塗り分けて割り箸くじにしてみました。のちほど転生ゲームとして、1つ1つくじ引きしたいと思います。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
さて、1回目の転生、アジア人に生まれる確率は高いですが、それが日本人かはわかりません。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
です。昨今ではイスラム教徒の中でも過激なグループがテロ行為などで注目され、平和に過ごすイスラム教徒達も同様の目で見られ差別的な問題となったりしています。
宗教は自らが求めるか否かなのですが、生まれた地域や文化にも強く影響されるため、自分自身で選択することが困難な問題でもあります。ある意味、生まれる時のくじ引きに左右されると言っても過言ではありません。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
日本では、読み書きが出来ない=勉強をサボった人間(僕みたいな)という扱いですが、世界的に見ると、学びたくても学べない人々がこんなにも多いということに驚かされます。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
コンビニのバイトで時給800円、8時間労働で6400円です。割り箸だと6本しかありません。生まれ変わった後の生活水準を下げないためには、かなり高い倍率をくぐり抜けるくじ運が必要です。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
肥満になるかどうかは、生まれた地域よりも食生活や意思の問題が強そうなので、100本中84本は「食に困ることのない地域」と言えるでしょう。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
日本は中でもとびきりです。なんせ蛇口をひねれば飲める水があるんですから。水が飲める87本の割り箸の中でも、水を購入する必要のある地域や、飲める井戸水程度の地域もありますから。日本がいかに豊かかを考えさせられます。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
これはかなり苦しいです。近くのものや濡れない場所を探して寝る必要があるというのは、現代の日本人からすると「ホームレス」的な人たちのイメージしか無いかと思います。しかし、そのような生活を転生後に強いられる可能性は、23%とかなり高いと感じさせられます。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。
ってことになります。株式会社PLANはまがいなりにもIT企業でございますから、ネットの使えない地域に転生してしまったら、もうこのような会社は作れないということになります。
もしも世界が100人の村なら
となります。割り箸100本にするとこんな感じ。この携帯電話がスマホかどうかは別問題です。
ラインができるか、フェイスブックができるかというのは別問題です。世界には25%も、デートの待ち合わせを連絡とりながら出来ないという地域があるのです。
もしも世界が100人の村なら
ます。割り箸100本にするとこんな感じ。
世界の人口73億人中23億人は紛争地域で生活していると言われています。紛争地域でない69本の割り箸の中にも、兵役や戦争に参加せざるをえない地域はあります。しかし、紛争地域に生まれてしまえば、戦争から逃れることは出来ません。
さて、「もしも世界が100本の割り箸だったら」というテーマで10個の問いを作ってみました。
10回生まれ変わります。生まれる場所や宗教というのが関係する生まれ変わりだけでなく、紛争地域に生まれるのか、水のない地域に生まれるのか、という問いもあります。それでは、今現在の「一般的な日本人」という人生を捨てて、もう一度生まれ変わってみましょう!
かなりくじ運の良い社長。10回の輪廻転生を繰り返しても、ツラい一生を過ごさなければならないのは転生6回目の「水のない一生」だけ。
インターネットビジネスで財をなした社長でしたが、転生8回目ではネット環境のない一生を過ごすというのは、なんとも皮肉な話でしょうか。
今回、クジを使って社長に「な!今の生活って運が良かっただけなんですよ!」ってドヤ顔したかったのに、ありえないクジ運のよさで、僕の社会にメスを入れる記事を台無しにしてくれました。
どうやら僕はヨーロッパに生まれるようです。ヨーロッパ系美女とイチャコラできるなら、いますぐ窓から飛び降りますが、残念ながらこれは予行練習みたいなものです。我慢します。
さて、転生3回目で教育は受けられるようですが、転生4回目の収入は残念なことに1日1100円までしか稼げないようです。きっと、日本などの国に出稼ぎにでなければいけないかもしれません。
そして転生5回目です。栄養不足に陥る一生です。食べ物に困るというのは大変です。こういうのを見ると、機会があればしっかり募金したいなと心から思います。明日は我が身ですから。
もう、僕は前世にどれだけ深い業を背負っているのでしょう。転生6回目は水が満足に飲めない人生が待っています。近くの井戸まで歩いて半日みたいな場所かもしれません。井戸を作る系の募金活動があったら、精一杯募金したいと思います。次の人生で僕が募金を受け取る側の可能性を十分に感じました。
総合すると「中国人富裕層のおぼっちゃま」でしょうか。アジアに生まれ、キリスト教を信じ、1日に1万円程度の収入が得られ、そして肥満と。
無宗教で、貧乏で、痩せ型のアキラとは全然違いますね。こんなにクジ運が良いなら、今すぐ自決した方が良い未来が待っているのかもしれませんね。
さて、あべちゃんです。言わずもがな、我々が注目しているのは「来世も肥満として過ごすのか」というところですね。しかし1回目の転生から波乱万丈のようです。まずは「アフリカ」に生まれます。
そして2回目の転生はイスラム教です。昨今のテロ事件などで風評被害も多いイスラム教。結局宗教だってクジ運なんですから、何を信じているかという事よりも、誰が信じているのかの方が重要です。だって、あべちゃんはイスラム教だとしてもテロはしないと思います。豚肉は食べちゃうかもしれませんけど。
さて、次に気になるのは収入です。僕も5回目にはあべちゃんと同じ収入となります。今の生活から考えると「貧乏」なように感じますが、世界でもっとも多いのがこれくらいの収入の人々です。地域にもよりますが、生活拠点によっては、一般的な生活が送れるようなので、悲観する必要はなさそうです。
そして、あべちゃんは転生10回目にして「紛争地域」に生まれます。まさか株式会社PLANから紛争地域生まれが出るとは思いませんでした。世界はまだ戦争しているんですね。平和について深く考えさせられます。
年功序列だとか、敬語だとか、こんな日本なんて国は嫌いだ!とかいう時代もあったけど、「じゃ、もう一回生まれ変わってみる?」って言われたら、正直ちょっと困ります。
でも、世界には「自らの生まれを呪うしかない」ような状況の人たちもいるわけで、今回のようなくじ引きを心のそこから望んでいる人もいるわけです。
もしも、世界が100人なら、なんだか全員で協力して良い世界が作れるような気がします。でもこれが1000人だったら?10000人だったら?我々はもっと努力すべきなのかもしれません。
最大多数の最大幸福、誰かの不幸の上に成り立つ世界が、本当に平和な世界と言えるのでしょうか?我々はただ、奇跡の上に、こうやって平和に生きているのではないでしょうか?