紅茶などを淹れるときに使う、茶葉の入ったメッシュの袋、アレってなんて名前で読んでます?ティーパック(Tea Pack)・ティーバッグ(Tea Bag)・ティーバック(T Back)、などなど。
流石に最後のは軽く下ネタですけど・・・。
俺英語に詳しいぜ!って人とか、俺紅茶に詳しいぜ!って人が書いたブログなどを読むと「ティーバッグ(Tea Bag)」が正解だ!なんて書かれてますけど、売られている商品の裏側にある商品名には「ティーパック」って書かれているものもあるんです。
今日は、頑張ってこの「ティーパック・ティーバッグ論争」に決着を付けられないか模索してみます。
おわかりいただけただろうか・・・?
ティーバッグとティーパック。僕が約三十年の人生を通して、なんだか統一感のない呼び名で呼ばれていたコイツ。
父と母でお互いに違う名前で呼んでいた気すらします。幼い僕は完全にパニックでした。俺がお前でお前が俺でみたいな感じですわ。
で、大人になってティーパックと呼んだとき、当時好きだった女性にプギャーされました。
ビッチ「ティーパックって!ティーバッグですけど!」
心に深い傷を負った僕は満身創痍になりながら鳥貴族を出て、一人寂しく帰る道すがらにGoogle先生に聞いてみたのです。
「ティーパックですか?ティーバッグですか?」と。
ティーバッグ(Tea Bag)であ〜る! |
ありがとうGoogle。
フォーエバーGoogle。
しかし最近、近所のスーパーで出会ったのである「商品名:ティーパック」と書かれた茶葉に!
おいおい、あの時の俺間違ってなかったんじゃないの?これ。あってたんじゃないの?アレじゃない?どっちも正解的なやつじゃない?どっちも正解なのに、声の大きい方が買ってしまってティーパックが虐げられてただけなんじゃないの?
と言うわけで、天下のウィキペディアさんをチェックしてみた。今やウィキペディアに書かれていることが日本人の常識であり、ウィキペディアに青と書かれていれば、どれだけ信号の色が緑に見えようと青なのである!ってくらいの力を持っている。
そんなウィキペディアにはこう書かれていた。
ティーバッグ (Tea bag) は、紅茶の葉か抽出物を含む小さな袋である。紅茶を抽出した後に茶漉しを使うことなくお茶を飲むことができるようになっている。
なお、「ティー・パック」や「ティー・バック」という呼称は誤り。
解せぬ!
ティーバックって呼称が誤りなのは理解できるが・・・、ティーパックって呼称が誤りなのは解せぬぞ!
と言うわけで、精一杯ティーパック側を弁護したいと思います。
どうやら世の中的には「ティーバッグ(Tea Bag)」が正解で「ティーパック(Tea Pack)」は間違いだから、さっさと回線切って首吊って死ねってことらしい・・・。
いやちょっと待て。
そうやって「間違ってはいない」にも関わらず、マイノリティだからと言って一方的に排除していく動きは、決して未来に平和な世界を描く人間のすることではない。もっと寛容性を持って「良い事」を為すべきが真に道徳的な人間の行いではなかろうか?
と言う事でここから辞書に頼りながら「ティーパック(Tea Pack)」は本当に間違っているのかどうかを調べていきたい。
【三省堂 大辞林】
袋。かばん。
【デジタル大辞泉】
物を入れて持ち歩く袋やかばんの総称。「ハンドバッグ」「ショルダーバッグ」「ショッピングバッグ」
【プログレッシブ和英中辞典(第3版)】
バッグをさげる carry a bag (in one’s hand)
【三省堂 大辞林】
品物を包むこと。詰めること。また,包んだもの。詰めたもの。複数の物事をひとまとめにすること。また,まとめられたもの。
【デジタル大辞泉】
包装すること。また、その紙包みや小形紙箱。いくつかのものをひとまとめにすること。また、一つにまとめたもの。
【プログレッシブ和英中辞典(第3版)】
〔容器〕真空パックされたお茶 (vacuum-packedtea)
どうだろうか。
なんだか「バッグ(Bag)」って言葉は「荷物を運ぶ」的な要素が強く、どことなくサイズ感が大きく見える。イメージ的には、茶葉を入れてカップに浸すと言うより、米袋みたいな大きさのものが連想されないだろうか?
その点、「パック(Pack)」って言葉は、まさに「アレ」のイメージにぴったりだと思われる。複数の茶葉をひとまとめしに、さらに小型であると言うニュアンスまで含まれている。和英辞典に至ってはお茶を題材にしているではないか。
バッグとパック、「アレ」に最適な言葉の方はどっちだ?と言う話があれば、個人的にはバッグよりパックの方を推したいくらいである。総選挙があるならCDを1000枚買ったっていい。
しかしどうやら、英語的な使い分けとしてはバッグの方が正解なんだとか・・・くそう。ここまでパックを推してきたのに・・・僕はどうやらここまでのようです・・・。
まず、バッグ(Bag)という言葉に大きさの概念はなく、超巨大なものであろうと極微小なものであろうとバッグはバッグなんだとか。
むしろ、多少大きさの概念が影響するのはパック(Pack)の方らしい。もともと「荷物をまとめて運搬出来るようにしたもの」を指す言葉らしく、比較的大きめなひとまとめになった荷物をパックと呼ぶようです。
例えば20本のタバコが入った箱は「1パック」であり、54枚数のカードが入ったトランプの箱は「1パック」なのである。
つまり、茶葉の入った袋は「ティーバッグ」であり、茶葉の袋が20個ほど入った箱(もしくは袋)は「ティーパック」なのである。
と言うわけで、紅茶を淹れるときに使うアレの正解は「ティーバッグ(Tea Bag)」でございました。なんとかティーパックの人権を勝ち取ろうと思ったんですけどね・・・無念!