憧れじゃないですか?壁にかかったテレビって。
僕は前から思ってました。電化製品店で見るテレビはなんであんなに魅力的なんだろう?って。その答えは「壁掛けされているから」だったのです。
しかし、テレビを壁掛けするとなると、どうしても発生するのが「壁に穴を開けなければいけない」という問題。賃貸でテレビを壁掛けしてしまうと、最悪の場合退去時に壁紙の張り替えが必要?敷金は絶対戻ってこない?なんて不安がつきまといますよね・・・。
しかしその問題を「壁美人」という商品が突破したのです。というわけで今回はそんな「壁美人」を使ってテレビを壁掛けしてみましたので、その模様をご紹介します。
壁美人を使ってテレビを壁掛けしたい!って人は、ぜひ参考にしていただければと思います。
※タイトルで「傷付けない」と言いましたが、無傷ってわけではありません。しかし、非常に微細な穴なので取り外した後も目立たないため、釘や木ネジを打てない賃貸住宅で壁にテレビを取り付ける最善の方法と言えると思います。
引っ越したばかりの綺麗なマンション。快適なのは快適なんだが・・・何か物足りない。
なんかこう、寝室が殺風景なのだ。
ベッドをどかん!と中央に置いてしまったら、周囲に何も置けなくなってしまった。iPadやMacbookでアマゾンプライムを見るくらいしかやることの無い寝室・・・なんかこう、もっと広々と快適に使ったり、映画とかみながら寝落ちしたりしたいな・・・。(あと、近所のレンタルビデオ屋でエッチなDVDとかも借りたい!)
あ!そうか!
壁にテレビがあったら最高なんじゃ無いか!?
なんとなくイメージ画像を作ってみたのですが、これはあまりにも理想的すぎる。なんか、ハリウッドセレブとかがこんな感じの(この部屋の100倍広くてテレビも100倍大きい)やつをやってるイメージだ!
セレブへの第一歩として、テレビを壁掛けするというのは理想的なんじゃ無いか?テレビが壁にかかってないセレブとか世の中に存在しないもんね!つまり、セレブになるには最低限テレビが壁にかかってないといけないわけだ。
よし壁掛けしよう!
しかし!
ここは賃貸である(まあセレブも賃貸に住むかもしれないが)。テレビを壁にボルトで固定とかしたら、壁紙にドデカイ穴が空いてしまって、引っ越すときにコワモテなお兄さんがやって来てオラオラされちゃったりするらしい・・・。
それは困る・・・どうしたらいいんだ!?
賃貸だからテレビが壁掛けできない?そんな悩みを解決してくれたのが「壁美人」という道具でした。
とりあえず、今回のテレビ壁掛け化に使った道具と材料を紹介します。
以上。
値段もTVセッター壁美人が1万5000円くらいで、壁紙モールが1本1500円くらいだったので、2万円でお釣りがくる程度です。
これで賃貸にも関わらずテレビがすっきりと壁にかけられるっていうんだから、日本の技術力は世界一ですね。
そもそも、壁紙にどれくらいの傷をつけると敷金が引かれてしまうのだろうか?
大東建託によると「ポスターを貼った程度の画鋲穴」であれば通常使用の範囲内であり敷金を没収することは無いそうだが、壁掛け時計を止めるために釘を打ったり、いたずらに何箇所も画鋲をブスブスさしたりすると、敷金から引かれてしまうとのこと。
じゃあ、ホッチキスの針のような画鋲より細い穴なら、賃貸物件でも安心して壁に刺せるって事だね!
って事で開発されたのがこの壁美人。「使用する壁が石膏ボード」であることが条件ですが、なんとホッチキスだけでテレビのような重量のあるものを壁に固定できて、震度6の地震実験にも合格するという、とてつもない発明です。
ちなみに、テレビの型番によっては対応していないものも存在します。壁美人のサイトで対応モデルかどうかを簡単に調べられるので、購入を検討している場合は適応モデルかどうか診断してみてください。
イカしたPCルームや、IT企業に勤めてる人ならみんな知ってる配線カバー「ケーブルモール」ですが、最近はコレも進化してて、壁紙風のデザインが施された「壁紙モール」なるものが売られてるんですね。
俺が使ったのはコレ、「エレコムのフラットモール壁紙タイプ」です。石目と織目っていう二種類のデザインがあるのですが、今回は「石目」を使いました。
現在の価格はコチラ |
通常のモールは両面テープなどでベタッと接着するのが定番ですが、これは通常の画鋲よりも針が細くて穴が目立ちにくいという素敵な画鋲で固定できるナイスな代物です。
テレビを壁掛けすると、ケーブル類が垂れ下がるので、それを目立たなくするために使います。
テレビから出る線は「電源線」と「テレビ線」の2本ですが、僕はAmazonのfirestickを挿す予定なんで、合計で3本になる予定です。そのあたりの配線数を加味してサイズを選んでください。
というわけで、材料が揃ったら早速取り付けましょう!
手順はこんな感じです。
正直この時点ではまだ「壁美人ってそんなに強いの?寝てたらテレビが落ちてくるとか、大丈夫だよね?」って多少不安でした。
まあ、杞憂だったんですけどね。
とりあえず、テレビの台座を外します。
今まで、テレビはテレビ台に置くものだと信じ込んでいた労働者階級の僕が、ついにテレビを壁にかけるというセレブの道を一歩踏み出した瞬間であります。
そう、この瞬間、僕のテレビは床に置くことができなくなったのです。
取り外した台座です。
台座の存在しないテレビには、タンデムシートを外したバイク、タトゥーを入れたラッパー、スタンドのない自転車、みたいな「覚悟の決まった格好良さ」があります。
台座に反射して僕の奥さんがモロに写ってますね(笑)
TVセッター壁美人に付属しているブラケットをテレビに取り付けます。
要するにこのブラケットが、壁に取り付けた「壁美人」のフックに引っかかってテレビが壁に固定されるという仕組み。ブラケットは可変式になっており、軽くですがテレビの角度を変えられます。
また、ある程度ビス穴が許容されているため、形式やサイズの近いテレビであれば、買い換えたとしても流用できるとのこと。有難や有難や。
TVセッター壁美人のブラケット取り付けビスは、長さや太さなど様々なものが同梱されていますが、テレビに使用するのは4本だけ。
僕が今回使用したテレビ(SHARP LC-24K20)には、最も短くて最も細いビスが合いました。
ちなみに、プラスドライバーは同梱されていないので自分で用意して置く必要があります。#1か#2のプラスドライバーであれば対応できますが、ある程度長さがないと取り付けできませんので要注意!
おすすめは軸長100mmの#2です。
ブラケットの取り付けが終了しました。
2連装ビームライフルや360mmロケット砲が搭載されたフルアーマーガンダムならぬ、フルアーマーテレビって感じでかっこいいです。
しかも可動するし。
奥様に指示をしてもらいながら、この辺かなって場所に、マスキングテープでバミリをします。
理想としては、仰向けに寝て目線を下に向けるとテレビが見れて、そのまま目をつむれば就寝できる場所にテレビを設置する感じです。なので、近づいて座ると首が疲れるくらい上に設置します。
さあさあ、ここからがメインディッシュ。
ホイットニー・ヒューストンの「I will always love you」なら
「エンダアアァァァーーー!」
のところです。
一応、どんなホッチキスでも壁美人を設置することは可能なんだそうですが、最も針がしっかり刺さる30°の角度を維持するには「ホッチキスガイド」が必須。
このホッチキスガイドはTVセッター壁美人に同梱されていますが、ホッチキスガイドが搭載できるホッチキスはMAXのHD-10Dだけなので、合わせて購入しておくのがおすすめです。
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ちなみに、使用する針は通常の事務用スチール針ではなく、壁美人用のステンレス針。
事務用のスチール針は錆びてしまう可能性があって、耐久性が落ちるのはもちろんですが、抜いた時に錆びが壁紙に付着してしまって汚れる可能性もあるので、絶対にステンレス針を使用しましょう。
とは言っても、壁美人を購入すれば専用の針は付いてくるので、使い忘れなければ大丈夫!
巨大な金属製のフックプレートには、無数の窓が開いております。
その窓に、透明なプラスチック製シートを重ね、その上からホッチキスを使って角窓2箇所ずつにバスバスとホッチキスの針を差し込んでいくわけです。
TVセッター壁美人のフックプレートには、簡易的に取り付けられる水平器も同梱されており、これで容易に地面との平行が出せます。すごい便利!
128箇所の窓に2本ずつホッチキスを刺していき、合計256本の針を打ちこみました。
ちなみに、この状態で取り付けた壁美人にぶらさがってみましたが、到底外れそうにはありません・・・。本当にホッチキスでテレビなんて重いものを壁に固定できるのか?という疑いが完全に晴れました。
記念すべき瞬間です。
今まで大地の重力という呪縛から逃れられなかった床置きテレビが、スペースノイドならぬ壁掛けテレビとして宇宙に旅立ったのです。壁掛け世紀の始まりです。
プラスドライバーでネジをしめて、テレビをフックに完全固定します。
100mm以上の軸長があるプラスドライバーでなければ締められないので、持っていない場合はTVセッター壁美人が到着するまでに用意しておきましょう。
テレビを壁美人に設置できたら、お次はモールを使って配線処理です。
どのあたりに設置するか考えます。っていうか、上の写真、僕が手に持っているのが壁紙モールなんですけど、見えますか?
ギリースーツで隠れてるスナイパーくらい同化してますね、すごい。
位置が決まったら、穴の目立たない画鋲を使って固定していきましょう。
市販されている画鋲でも取り付けられますが、僕が今回購入したエレコムの「フラットモール壁紙タイプ」には、このタイプの画鋲が同梱されていますので便利です。
モールを継ぎ足ししたい場合はノコギリでカットです。
写真では石膏ボードノコを使ってますが、もう少し刃の細かいホビー用ノコギリの方が綺麗に切れたと思います。まあ僕は最終的にヤスリを使って磨いたんで、仕上がり自体は綺麗ですけど。
これで、モールを使った配線は完了。
どうですか?美しくないですか?
最後に、余った配線をまとめてインシュロック(結束バンド)で固定しちゃいます。
ほんとは電線をグルグル巻きにするのって良くないんですけどね、これくらいなら大丈夫。溶接機とかだと発熱して火事になっちゃうからね!工事現場ではやっちゃダメだぞ!
というわけで、晴れて完成にございます!
記事にするために写真をとったり、細かく手順を分けたせいで1時間くらいかかってしまいましたが、それがなければ30分程度で床置きテレビが壁掛けテレビに変身します!
TVセッター壁美人、これは本当に優秀ですね。賃貸の壁紙も傷付けずに済むし、テレビ台を買ったりするよりも安く設置できるし、しかも特別な工具なく誰でも簡単に取り付けられる。
まさに賃貸DIYの革命児です。
というわけで、最初のイメージ図にあった「ベットでごろ寝しながらテレビを眺める」の図です。理想がかなって幸せにございます、配線も目立たないしいい感じ!
あとは、奥様が部屋を出て行ってくれたら、戸棚の中の秘蔵のエッチDVDが堪能できるんですけどね。
奥様も見たいドラマがあるみたいで、なかなか部屋を出て行ってくれませんでした、明日の楽しみにとっておこうと思います。
是非みなさんも、テレビを床置きから壁掛けに進化させてみては?